第10章 準備と発明
食事は完璧に止まっていた。
気付けば食堂の中は、僕達二人だけになっていた。
ケイト「馬鹿だな…本当に……馬鹿だよっ;;
どんだけ…どれだけ、敵に回すかわかってんのかよっ!?」ぼろぼろ
フィン「街の人達全員敵に回しても痛くない」きっぱり
ケイト「馬鹿!!私が嫌なんだよ!」きっ!
フィン「困ったな、僕も嫌なんだよ。一人きりで立ち向かわせるのが」
涙目で睨まれる中、両腕を組みながら両目を瞑って考えながら言うように語ると…
数瞬固まった後、腕組みしたまま
ちらっとケイトの目を横目で見ると、逆に涙は増えているようで目を潤ませていた。
ケイト「……何も言えないじゃんかああああああ;
わあああああああああああ;;;;」ぽかぽか
フィン「くす)うん^^
僕の粘り勝ちということでいいかな?」にや←どこかしたり顔
ケイト「馬鹿あああ;あほおおお;;」ぺちぺち
そんな反応も可愛らしくて、好きで堪らない気持ちが溢れてきた。
フィン「ケイト…好きだ」
そう言いながら、隣に座るケイトを抱き寄せて唇を奪った。
ケイト「……!!////」ぼんっ!!
優しく、触れるだけのキスをした。
僕にとって…いや、ケイトにとっても人生で初めてのキスだろう。
赤面するケイトの頬を撫でながら、言い聞かせた。
フィン「僕は、君を不幸なまま終わらせたくはない。
僕が必ず不幸にはさせない。
君は自分に出来得る償いを、傷付けないと決めた道を必死に走り抜いた。
たとえ街の人達に殺されかけようとも、駆け付けて護り抜いた。
だから…無理に殺さず、ありのままの君を大事にして欲しい。
そんな君に、僕は突き動かされた。心から惚れたんだから」
口端をあげながら想いを伝えた。
ケイト「っ…(ぷるぷる&じわっ)
……っっひぅ、っく」ぎゅうう
すると唇を強く結び、噛み締めるかのように震えながら僕の胸に飛び込んできた。
次第にしゃっくりが増していく中…押し倒されたまま、抱き返していた。
それから後、僕の経緯もまた伝えることを決めた。
ケイトの事情は知ってるのに話さないのはフェアじゃないからね。
泣き止んである程度落ち着いた後、僕の部屋に連れ込んだ。