第63章 新たな来訪
アル「うーん」
ディ「んっと…責任、自分で取る?」
アル「一人の殺しでも、その未来では沢山?」
ケイト「そうだよ。
だから殺しを忌避するべし、そして…
それとどう向き合い、背負い、生きるか。それが一番重要なんだ」
「「なるほど!」」
ケイト「忘れるな。
沢山の人がいて、今自分が生きているのだということを。
そしてそれが――数多のものへ繋がっているのだということを
どんな人でも、大事にすべきだということを。
軽んじていい命など、一つも無いのだということを。
負の念は災いしか呼ばない。呼び寄せない。
それとの付き合い方、向き合い方も…ってこれはまだ早いかな」
アル「ママ!」
ケイト「ん?」
ディ「子供だって軽んじないで接してくれてありがとう!」
ケイト「あ、ううん。親として当然のことで
アル「皆、周りの方は子供扱いしてた!」
ケイト「そりゃ普通の生後1月半ではそんなもので…;
首も座ってないし^^;」
アル「僕達、絶対忘れない!」
ディ「ママの想い、無駄にさせない!」
アル「一人の人として向き合ってくれてありがと!」
ディ「私達、頑張るから!」
「「ご指導ご鞭撻のほどよろしくお願い致します!」」お辞儀
ケイト「フィンも…幼い頃、こんな感じに会話できてたのかな;」
フィン『できてないよ。
多分、精霊王が色々と教え込み過ぎたんだろう;』←1930~1933,2015,2066ページ参照
「『とても1月半では無理だ;』」
「「ママ?」」
ケイト「ああ…
力の限り、何かあったら教えるよ^^(なでなで)
だから…それまでは堂々と、生きるんだ。
自由に…己の魂の赴くままに」微笑←2487,2488ページ参照
フィンがしてくれたことを、アルとディへ返した。
すると、とても嬉しそうに満面の笑みを浮かべて抱き締められた。
そのまま眠りについたのはご愛嬌…
ティオナ「風月流走駆術、渡り!」←2660ページ参照
アスフィ「僅かに沈んでいますよ!」
リュー「重心移動をもっと滑らかに!」
ケイト「修業も…楽しみの内、かな?^^;」
そう誰もいない場所で何もない水の上を素足で渡る練習をする3人に、私は苦笑した。
ただ…本体の私が、役所に居る分身とすり替わっていることに誰も気付けていないことを、少し寂しく感じていた。