第63章 新たな来訪
アル「自分も義勇軍なる;」ぐすん
ディ「ママいない世界やだ;」ぐすん
ケイト「私もアルとディがいない世界は嫌だよ;(ぐす)←つられ泣き
逆に理解して、気付いて、殺さないよう最大限努める人。
それによって、まだ溜飲が下がる人が増える。
自分は悪くないと好き勝手する人よりはかなり赦そうと思える。
こちらでは大虐殺には繋がらないが、殺し続けたことで暗殺という結果に結び付くことが多い。
その気がなかった。悪意なく、他意なく、してしまった。
その場合、気付かせてくれる人が必要なんだ。
それを受け入れ、自ら変わろうと頑張る姿勢も」
アル「うーん…」
ケイト「アルとディは水場で飛ぼうとしたよね?」←2585ページ参照
「「うん!」」
ケイト「でもね、もし飛んだとして…急に水をかけられたらどう思う?」
「「?」」
ケイト「知らない人から急に水かけられたら、どう思う?」
アル「やだ」
ディ「怖い」
アル「何かけられたのかわかんない」
ディ「ただの水じゃないかもしれない」
ケイト「だよね?
そういう風に、立場に応じて考えることは大事。
でも肝心の価値観や感性、許せる基準まで、皆違うんだ。
だから…誰もが悪くないんだ。
環境、関わる人々、皆があって、自分がそうあるんだ。
悪くない。けど、良くもない。
どうあって、どういう影響を与えているか、それが重要なんだよ。
考えること、耳を傾けること、それらを忘れてはダメだ。
そこには大事なものがある。その時は気付けなくとも隠れている。
大したことないと、全てを流して軽んじていると…必ずその付けが来る。
忘れてはいけないよ?」
「「はい!」」
ケイト「皆、同じなんだよ。
気付かずやることもある。悪意なく脅かしてしまうこともある。害することも…
悪意あってそうする人もあるが、それは罪に問うべきだ。
自分の行為は全て、自分で責任を取らなければいけないものだから。
考えることをやめるな。
忘れるな。人があるから、今自分がいるのだということを。
どんな悪人でも大事にするんだ。
会話にならない人であってもだ。殺していい理由にはならない。
どんな理由があっても、遺族を出して悪くないなんて理由にはならない。
遺族だけじゃない、殺しは『後に産まれてくるはずだった子』の命まで奪う行為だから」