第63章 新たな来訪
アスフィ「?なんですか?あの爆発音は」
ケイト「気にしなくていいよ。
ただの花火だ、何の害もないさ」
アル「んーっと。
遺族は、殺された人達」
ディ「殺しは、『自分の手』で遺族を作ること!
皆、痛い痛い思いする」
「「だからゆるせない!」」
アル「自分の手、自分で動かして初めて動く。
人が動かさせる訳じゃない!」
ディ「責任持って、苦悩しながらでも、きちんと取る。
奪ったなら遺族や関わり深い友達へ謝意を抱く!」
アル「もう二度と、殺ししないよう、しないといけなくとも最低限になるよう努める!」
ディ「何より、その命と殺しの重さ、きちんと背負う!」
アル「でないともっとゆるせない!
殺した人、どんな選択してようがゆるせない」
ディ「もしママ殺した人いたら、どんな人だろうが聞き入れたくない!
どんなにいい人だって言われても、そんなの関係ない!!」
「「喪った後、ママがいない世界で生きないといけないのは…遺族である僕/私達なんだ!!(涙)
うわあああああん;;;
ふえええ;;;」」
ぎゅっ
互いに抱き締め合い、喪った時のことを考えてか涙をぼろぼろと流していた。
殺した人がたとえどんな人であったとして、殺した後どんな選択を取られようが、喪ったことは変わらない。
最愛の人が『人の手』によって奪われて…喪った世界で、残された中で…いない世界で生きていくのは、遺族。
喪失感を深く味わうのは遺族と関わりの深い人々。それも喪った後、ずっと続く。
そりゃあ…泣きたくもなるよ。
哀しいし、痛いし…何より――耐えられないよ
ケイト「あのね…そういう選択を取ったとして、たとえ非があったとして
聞いた時、教えられた時に、素直に受け入れられる人と、そうでない人がいるんだよ」
「「なんでー?」」ぐすんっ
ケイト「環境もある。
大事だからこそ「そんな人じゃない!」と非を受け入れないことに最大限努める人。
周囲がこの場合だと、気にしなくて大丈夫だと流されるままに変わらないで済まされてしまう。
その結果、招かれる事態が…義勇軍による大量虐殺だ。
遺族も作らせず、深い哀しみの中でそれでも生きていかなければいけない人を出さない為の。
本当にそいつのことを大事に想うのなら、その事態を避ける為に、大事な人も守る為に…忠言しなくてはならない」