第63章 新たな来訪
ケイト「何にせよ…そういうことされたら、嫌じゃないですか?」
「「やだ!!」」
ケイト「じゃあ決まりだ^^
決して…殺しを、人へ与えないこと。
今はそれだけ…わかればいい」微笑
「「あい!!」」敬礼
ずっと真剣な表情で諭していた中、やっと安堵の表情を浮かべてくれた。
とても深い話を聞いたような心境に陥り、ケイトを無意識のうちに抱き締め撫でた。
何故か…感情という荒波に、一番削られているように感じた。
傷付けられているのが、目に見えて感じられたからでもある。
すると…ケイトもまた、抱き締め返してくれた。
全てを慈しむように、温かさを共に感じさせながら…
優しい眼差しで、微笑みで受け入れ…擦り寄ってまでくれた。
その温かさに、私達もまた微笑んだ。
アルとディもまた混ざり、同様に頬ずりを続けていた。
そんな最中…あんなことが起きているなど、私達は露ほども思いませんでした。
どぉんっ!!
所変わり、役所――
その爆発音は、不意に響き渡った。
愛してやまない存在を傷付けるものではなく、ただの音だけのものだった。
警戒を一か所に集中させる為だろう。
が、既に神石の予知で全て把握済みだった。
それもあり、警戒網は解かれることは無かった。
が、神石自身は自動迎撃システムもある為…警備不要とされていた。
私とフィン、その血統以外の生物が触れた時、触れた生物に神の力を送り込んで内から爆発して消滅させる為、逆に近付かないよう言い聞かせていた。
その為…1対1で、ようやく話し合える場が完成した。
ケイト「よ…(敬礼)
初めまして。
この国の国王、ケイト・グレイロア・ディムナです。
どうぞよろしくお願い致します(恭しくお辞儀)
ルパン三世さん?」ちらっ&にや
ルパン「何もかもお見通しって顔しちゃって…;(苦笑)
まさか…ここまで警備がずさんとは思いもしなかったぜ?」
ケイト「神石に触れたら、その時点で死ぬからね。
この極秘情報は…私の夫、フィン以外には誰にも知らせてはいない。
表向き自動迎撃システムがあるって理由で、近付かないようにさせていた。
わざわざ仕掛け等せずとも、警備が手薄の理由はお分かりでしょうか?」にや
ルパン「本当だって証拠は?」にや
テロップ『互いに不敵に微笑み合っている!(戦慄)』