第63章 新たな来訪
ケイト「何にも悪いことしてなくても、率先してしないようにしてても
急に死ぬ、いなくなる。
怒り、憎み、恨み、怨嗟の念に包まれた。
殺さず等いられるものか!(低い声&猊視)
その負の側面は、決して…軽いものなんかではないし、済まされない。
殺されたからわかる。
遺族は何も悪くない、無関係だ。なのに急に奪われた。
降ってわく事実、寝耳に水の情報…
その衝撃は…今でも忘れられない……
地獄の業火など、一瞬で消し去り氷結させるほどに…深い負の念が、おどろおどろしくたちこめていく。心の端々まで…
そして…その恨みと同じぐらい………哀しいんだ、痛いんだ…
だからこそ…軽いものと捉えられない。
人を殺せない。同じ想いを味合わせたくはない。
それだけなんだ…
禁じ得ないんだ……
人へ殺すことなんて、遺族へあんな想いを味合わせるなんて……
するぐらいなら、死んだ方がマシだって。
その思い入れの深さの違いから…なんだって、やっと気付けた。
どうあっても許せない点、その側面にピッタリはまってるんだ。
だから…受け入れられなかった。
ありがとう」
ティオナ「彼のことに関しては…気にしないようにしよう!」
アスフィ「今でこそ変わろうとしていますが…」
リュー「ですが…自分の身体を壊してまで尽くすことはありません。
いいですか?」
ケイト「うん…ありがとう^^」
ティオナ「…ケイトはさ…もっと怒っていいと思う。
勿論…父親にも。
10年間、確かに育ててくれたんだろうけどさ…
やっていいことじゃないよ。7歳のケイトのお尻の穴にあれしたりとか、仕事のイライラの感情の捌け口として殴られたりするのって」
ケイト「父のことでは、不思議ともう…怒りを感じないんだ。
助けをいくら求めても嘘つき呼ばわりされた。詰めは微塵も甘くない。
隙も欠片もなくて、外には優しく、内には奴隷のように感情の捌け口にされ続けた。
怒りなんかは…もう、何も感じなくなっている」
「「「!!」」」
次の瞬間、哀しそうな顔をする3人…
それに…何故か、喜びを感じた。
純粋に嬉しかった。
自分のことを…自分のことのように、想ってくれる存在がいることを。
それを間近に感じられることに、歓喜した。
純粋に…ただただ嬉しくて、喜ばしくて…仕方なかった。