第63章 新たな来訪
足さばきから体さばきまで叩き込んだ後、流しの太刀の会得へ移った。
全ての軌道の攻撃に対し、流しつつ即座に打ち返す。
それを体で覚え、実践してもらう。
できるようになるまで、無数に続けていった。
体の動かし方については、各々の柔軟性やフィジカル、体の傾向、得意、不得意の相性もあるので口出しできない。
相手ができるようになるまで末永く付き合い、続けていくしか
私にできることはないのだ。
結果として、ものの1時間で会得してくれた。
面に対し、流すと同時に面。
がっ
柄で面を受け止め、500回連続でできたことから合格と認める。
ケイト「よし、面に対しての流しの太刀は覚えたな?
次は胴だ」
「「「ひっ」」」
同様に流すと同時に、後の先を打ち続けられる。
それをも完璧に防いでみせた。
そしてそれも、3人が共にできるようになるまで叩き込んだ。
ケイト「次は小手」
「「よ、予測できました!」」
(((よし…もうないはず)))
ケイト「次は袈裟斬り」
「「「まだあった!?;」」」
ケイト「次は突き」
「まだ!?」
(もう…ないはず!)
ケイト「次は逆袈裟斬り」
「もう好きにして」涙&るー←総意の一致か他の2人も頷き、力無く項垂れる
ケイト「これでラスト。
下から上への突き上げ」
「「「やってみせる!!」」」
ケイト「んじゃあ総括、全身纏めて打つから、全身へ纏めて返して」
「「「ひいいいいいい)真っ青←心の悲鳴
ついていきますよ!どこまでもー!!;」」」半泣&ヤケ
全方位全ての軌道の攻撃を3人へ同時に行い、同時に受け、それを…
無限大回セット行い、無限大回全て流すと同時に打ち込む技が身についていた。
3人共に…
風月流合格。
戦国時代に編み出された技術全てを身に付けた。
その時点で卒業を言い渡した。
最後に重心を一点のみに集約させて放つ突き。
正拳突きもまた3人へ教え込んだ。
名は『一閃』…風月流の奥義であり
足さばき、体さばき、流し、全てを複合させた究極の突き技…それは、相手へ送る衝撃波も力も重心も全てが一点に凝縮された一撃である。
剣ではこう撃つと身に付けるまで叩き込んだ。
流しの太刀で返されたとしても、同時に返せるようになるまで…
こうして修業は、僅か数時間も経たない内に完了した。