第62章 新たな邂逅
金髪碧眼の女性が俯く中、女性の息子…子供が快活に、目をキラキラさせながら叫んだ。
子供は焦げ茶色の目をしており、その髪は金と黒が半々かつまばらに混ざっていた。
齢は8歳を過ぎた頃だろうか。
コクーンが建国されてから、既に千年もの時間が過ぎていた。
神の国コクーン、もとい神国に伝わる神話として語り継がれていた。
世界を同盟という対等な付き合いをする形で統一し、貿易の中心として機能していた。
ちなみに言うと…彼女と子供がいる場所は、千年後のオラリオである。
子供「コクーンに行きたい!//」キラキラ
母「もう50回もコクーンへ行ったでしょう?」苦笑
子供「だって何回行っても飽きないんだもの!
まるで――もう一つの故郷みたい!」
母「!!(瞠目)
(まさか…私達の先祖が……
いえ、まさかね(頭を振る)
そんな伝承も残っていないし、そんなことあるはずがないわ」
子供「じゃあせめてもう一回!
もう一回最初から読んで!」
母「最初から読んでたら夜も明けるわ」
子供「明けるまで聞く!」
母「もうダメ(すっ)←かけ布団をかける
夜も遅いのだから、きちんと寝なさい」
子供「むー」ぶー!←頬を膨らませてむくれる
母「そんな不満そうな顔をしてもダメ^^(なで)←額を撫でる
おやすみなさい」ちゅ←額にキス
子供「ふふっ…おやすみなさい^^
(偉大なパルゥム…ケイト…会いたいなあ//」
そう布団の中で子供が目を瞑る中…
その向かいの建物に、2人の人影があった。
フィン「ケイト…子孫には会わないのかい?」
ケイト「会うわけにもいかないだろ?
私達がいなくてもやってけるぐらいになったんだから」
フィン「そうか…
アイズの方の神の子だから、剣術には向いていると思うんだが…」
ケイト「ちゃんとヒューマンとして産まれたんだろ?
それに、急に現れても戸惑われるだけさ…」
フィン「それもそうだね…(苦笑)
じゃあ…行くかい?」
ケイト「うん…また、別の場所へ!」微笑
フィン「わかった。なら行こう」微笑
ケイト「うん!」頷
だっ!←屋根から飛び立つ
この世に果てはない…
この物語もまた、続いてゆく……
時間という概念がある限り、世界という存在がある限り…愛もまた――途切れることは無い
Unlimited