第62章 新たな邂逅
その日、帝国に「歴史上最大の悪夢」とされる出来事が起こり、歴史が刻まれる。
国王と軍団長の首へゲートを作り、それぞれ左手と右手を当てて掴み、こちらへ瞬間移動させ首を掴まれた状態にする。
で…
ケイト「侵略行為をやめて欲しい。
滅んだ国が多くて困ってるんだ^^」
国王「ならばお前らの侵略行為もやめろ!人民をむしりとりおって!」
ケイト「それ以前に住みよい場所にすれば最初から出ていかないだろ。
出ていけないぐらいに住みよくすればいい話だ」
帝国とは難無く終戦し、同盟国の一角として栄えていくこととなった。
ある日、世界中の闇が集った。
その闇にとりつかれ堕天した神が、かつてこの世を滅ぼさんとした。
それに相対した神は、闇を隣人として、友として受け入れ、愛した。
闇は消されたくない一心だったが…それを受け入れる内に、軟化していった」
子供「軟化ってなあに?」
「やわらいでいった、ということよ」
子供「ふーん」
しんしんと雪が降る中、ベッドの横で言う母に子供は相槌を打つ。
レンガ造りの家で暖炉があり、薪に火を付けてあった。
「ある一つの国が…全ての大陸、国の架け橋となり、国全てを一つに纏めあげました。
各地の国同士の戦争を鎮め、分かり合う為以外の争いを無くし
互いに求めるものを交換し合う方法を取ることで無いものを、足りないものを補い合うようにさせました。
その偉大な国の名は…――神の国、コクーン」
子供「うん!それで?」
「そして…この世に、平和が訪れました」
子供「終わり?」
「頷)ええ。
戦争はいけないこと、そして…人としての本分を見失ってはならないこと。
それらを説いて
「「一つに纏まった!」」
子供「へへへ^^
もう覚えたよ?
千年も前は、戦争とか略奪が普通にあったんだよね?」
「ええ…本当に…本当に怖いことよ」
子供「もう一回最初から読んで!」
「もう。本当に大好きなんだから」
子供「うん!僕ね、パルゥムに生まれたかった!」
「でもね…パルゥムに生まれたら生まれたで、勇気を持つことが当然のように言われたりで大変なのよ?」
子供「それでもなりたい!」
「…大人になればわかるわ(視線逸らし)
(ヒューマンで、本当によかった…
でなければ、パルゥムであることの重圧を受けていたかもしれないもの」