第62章 新たな邂逅
「……国王……あの子…踏ん切りがついたみたいです。
手紙を送ることで満足する世界…
これまで通り考えない世界…
この世界は…彼の頑張り次第では唯一になり得るかもしれません。
無限大分の無限大…その、定めを破ってでも……」
ケイト『わかってる…
問題は…1か月後だな…
滅入るとすれば、その辺だろう』
「国に帰ってもいいですか?」
ケイト『ははっ。
お前は本当に私達の国が大好きなんだな^^』
「私にとっては既に祖国同然なので」きっぱり
ケイト『ああ。わかった…
長いこと張り付いてもらって済まなかった』お辞儀
「いえ、これも仕事ですので」きっぱり
ケイト『細かく、丁寧に、情報を一日一日送ってくれて助かったよ』
「勿体無いお言葉です」お辞儀
ケイト『長い休暇を送ろう。
お前が前に言っていた要望通りの家が完成したばかりだ。
情報を探る為とは言え、ずっと町に付きっ切りで疲れただろう。
そこでゆっくりと羽を伸ばすといい』
「ありがとうございます!」お辞儀
そうして…この町での諜報員の家は売られ、自由の身となった諜報員は意気揚々と帰ってきた。
コクーンにできた、新しいエリアに作られた新居に。
彼(俺…頑張らないといけない。自分の為にも!
間違ってた!
俺…何で気付けなかったんだ!)涙
涙ながらに謝罪して回ろうとする中、最初にかけられた言葉はこれだった。
「あんた…あんたの母親が、どれだけあんた一人の為に頭下げてきたかわかってるのかい!!?
まず先に謝るべき矛先を間違えんじゃない!!
きちんと謝った後で出直してきな!」
ばあん!!
その言葉を受けてから、きちんと謝罪し直していった。
そして…
彼「俺…世間知らずのガキでした!
今まで、たくさん迷惑かけて済みませんでした!
償いがしたいんです!どうすれば許してもらえますか!?」
「しぃー!
今は夜だ!大声はやめろ!やっと寝付いた所なんだから!」
彼「!ごめんなさい」
何とか誠意を伝えることはできたが…すぐには信用されなかった。
傷も後遺症も残さず相手を倒す術を身に付けるようお願いした。
黒髪「喧嘩も少なくして欲しいってことだよな?」
彼「そう!」
銀髪「でも10代目を馬鹿にする発言あったら別なんで」
彼「うん、それでもいいから。
それ以外はなしにして?」