第62章 新たな邂逅

彼が動き出した頃…僕達の話もまた区切りがつこうとしていた。


フィン『…互いの抱く「譲れない点」同士が合わない、なんていうことはザラだよ。
生きていたら、それこそ無数にある…

誰もが基準も何もかもが違う、合う人間ではないのだからね』

最後に伝えたいことだけ伝えることにした。


ケイト「合う人間とは…限らない」
フィン『ああ。
君のやり方に合う人もいれば、話も通じない人がいる。

抱いている理屈が違うのだから仕方ない。


ンー…そうだね…

具体例を挙げると、いじめに対していじめ返したとして…
悪くないと捉える人間と、それでは同類だと嫌悪する人間と、他人事なのだからと無関心の人間がいる。

君が嫌悪する人タイプで、彼は無関心かつ悪くないと思うタイプだ。


誰もが背景が違うのだから、譲れない点とまた違うのは道理だろう？

文句を言うなと言う人もいれば、間違いに気付かせてくれてありがとうと感謝する人間もいる。

それもまた相違だよ。


「いい人だ！悪い人じゃない！」

そんなこと言ってたら誰も裁けなくなる。
罪が罪でなくなり、治安も悪化する一方だ。

それと同時に…諍いも、争いも激化する。
それを繰り返し続ければ、相手の心に寄り添わない対応を続けてゆけば、憎しみ以外持たなくなるだろう。


君の「後のことを考えて憂う」のはいいことだが、通用しない人もいる。

迷惑がる、うっとおしがる人もいるのも事実。
押し付けと感じる人だっているだろう。


だから…出来るだけやって、無湯なら割り切って諦める。
堂々巡りをしていては、何も始まらない。

気にしないこと、深く考えないこと、それもまた大事だよ』

ケイト「うーん…」


アスフィ「前に進みましょう。
どうせ、その人はあなたのことなんて気にもかけていないのだから」

ケイト「確かに…そっか……」


リュー「神の力を身に付けたあなたなら、わかるでしょう？」

ケイト「…うん」頷


ティオナ「他の人のことなのに
それを自分のことのように考えてくれるのは嬉しいけれど…

それが通用しない人もいる。
ケイトの周りには、ちゃんと聞ける人達ばかりだから…

忠告も何も聞けない、悪口としか受け取らない人にいくら言った所で無駄にしかならないよ」

ケイト「なるほど…
（そりゃそうだ）そっか。


ありがとう^^」