第62章 新たな邂逅
『え?』
ケイト「痛めつけられることが喜びに変わった、守れるのなら嬉しかった、父も発散できて楽しそうだった。
自分はどんな目に遭ってもいいから…母と姉を守りたかった。
それで逆に哀しませてるなんて、痛んでいるだなんて、考えたことなかった。
ただ…痛くて、辛い想いをする…大事な人の姿を見たくはなかった。
大事な人であっても無くても…そんな姿、見たくないんだ。
不幸になっているのに、苦しんでいるのに…
それをわかってて…幸せだなんて……思えるはずがないんだ。
それが…私だから……」
その言葉に、周囲が微笑み頷いた。
ケイト「引き取ってくれた家族も助けたかった。
でも…」俯
フィン『一つ言わせてくれ。
最後に自分を助けてくれるのは…自分だけだ。
いつだって、どんな時でも寄り添って守ってくれる存在など、この世ではあり得ない。
神に至った今だからこそ、すぐ駆け付けられる訳だが…自分を守ろうとする行為、それを学んで欲しい』
ティオナ「ホントそうだよ。
無限大のケイトが殺されたって、私知らなかったんだけど?;」
アスフィ「ええ。
死んで改心してもらおうなど…理に適ってない暴論です」
リュー「自分を慮る点もしっかり捉えて下さい」
ケイト「反省してます…;」瞑目&項垂れる
ティオナ「何で彼のせいで世界が壊されること教えなかったの?
肝心なこと、いっつも話してくれないじゃん」
ケイト「これでも考えてはいるんだよ…;」
ティオナ「え?どんな風に?」
ケイト「私だったらそんなの聞いたら自殺したくなるから」
ティオナ「あ、確かに…」汗
ケイト「それでも人に伝えるとして、どこからか人伝に聞く可能性は0ではないから。
寧ろそっちのがショックだし…かなり困るし動揺もするから;」
『なるほど…』
ケイト「本人に教えたら脅しか?と…←2543ページ参照
そんなつもりじゃないのに;」しょぼん
フィン『…諦めや見限ることを学ばせる為に、彼に会わせたんだろうね…
誰にでもそういう一面はある。
それにどう折り合いを付けるか、どう向き合い、どう付き合っていくか…そこがミソなのだろうね』
分身達もまた同じ結論へ行き着き、眠りについて自然と解かれる中…
彼等3人もまた、緊急会見の後に釈放となった。
その後、彼が行動に移すのは早かった。