第62章 新たな邂逅
私も私で、愚かな選択をしたものさ。
心変わりなんて、起きるはずもなかったのにさ…
織田信長みたいに、改心して欲しかったのになあ……」苦笑
フィン「君は忠臣だよ…彼にとって。
ただ彼自身は、それを悪と断じた。
それだけの話さ。
だから…本心を言えば、殺したい以外何も湧かないよ。
でも…「僕が信じる君」が信じようと、尽くしているから、ほんの少しだけ希望があると思いたいだけ」
ケイト「まあ言った所で無駄だったけどね。
だからこそああいう世界を作ったわけだし。
でもそれも全部無駄だった」
フィン「無駄にはさせないし、させる気もないよ。僕は…」
ケイト「……ありがとう…(微笑)
それだけで…十二分に嬉しいよ^^
被害者面さえしてれば、先に攻撃されさえすれば、その相手には何をやっても許される。
力で強いたげ無理矢理止めた後、散々避けておいてそうした相手から力を貸して貰うことに何の抵抗も感じない。
そう体現しているようにしか見えないんだ。
彼の在り方は…私の目には、そうとしか映らない。
ずっと…そういう理不尽な目に遭い続けてきたから、どうしても…
他人事としても見れないし、そいつの心を第一に考えてしまうんだ。
私の境遇が境遇だからさ…^^;」
フィン「……」
ケイト「ちゃんと…読み込んでいれば、わかるのかな?
でも…読み込んでいても、わからない人だっているんだよね。
それごと、いい人だって…思えるんだよね?(俯)
それだけ平和だってことなのだから…喜ぶべきことなのかな……」
フィン「無理に思い込もうとしなくていい。
君は君、皆は皆、その価値観でいいんだよ。
見方が変われば見えてくるものも違う。
君は…その経験があったからこそ、目について離れなかったのだから、それでいいんだよ。
君であることの証なのだから……君の為にも、変えない方がいい。
君が…君であることを、強く自覚する為にも…
君の何を守るべきなのかを、理解する為にも……」
ケイト「そっか…ありがとう」微笑
私が殺された世界、すなわちあれで死んだ世界では大々的に新聞やテレビにまで取り上げられていた。
「人殺し!」「国王殺し!」
そう口々に叫ばれ、地獄を見続ける世界だった。
だが…逆に救われていた世界、強引に蘇生できた世界もあったらしい。