第62章 新たな邂逅
フィン「同じ「したいようにしている」でも、内容が全く違うね」
ケイト「へ?」
フィン「君の場合、人のそれを助けたいという愚直な意志、信念から。
君のように…考えた上でなら、少なくとも「考えていない人」よりは減るのだけれどね。
被害者は…
早い話、彼等のしたことは君の言う日本で例えるなら…
銃刀法違反だから持ち込み禁止?銃刀で障害を壊してでも入ってやる」
ケイト「横暴だよ!;」
フィン「国民を守る為、その為の法を破ってでも入ろうとする行いだ。
彼は…その道の先が茨だということも気付けていないだろう。
やっとこさ同盟を結んで、コクーン行きのホームと国外出張売り場が建設されたばかり…
国の意向、方針に反する行為に他ならないし…何より、君が許したとしても国王が許すとは思えない」
ケイト「え?!;」
フィン「やっぱり気付いていなかったか…;
彼等は、彼の住んでいる国の王によって「非国民」というレッテルを張り付けられ、殺されることは無きにしも非ずだ。
神の力を持つ国王と対等な条件での同盟。
結んだばかりでの不祥事では、立場がますます悪くなる一方だし、風評もまたあるだろうし…
罪人として裁かれることもあるかもしれないね。
そっちの方が正すという点においては非常に効果的かもしれないけれど
ケイト「助ける!;」だっ!!
フィン「やれやれ……
優し過ぎるよ…君は。
彼等は少しでも痛い目を見ればいいんだ、ああいう手前勝手で向こう見ずな…視野の狭い偽善者は」
ちょうどその頃…
同盟国間におけるテレビ…
そこに流れた映像を見た、例の問題を起こした彼等が住んでいた国の王は固まっていた。
コップ片手に、飲もうとした状態で…口をあんぐりと開け、驚愕を露わにした表情のまま…
前髪のない左右分け、肩までの長さの黒髪までを震わせたまま…
大臣「どうしたのですか?国王様
立ったまま呆けたりして…
その顔…吉本の変顔コンテストにでも出るんですか?
国王「でんわ!!」くわっ!
吉本、コクーンでの喜劇テレビ番組を担当しており、類を見ない人気を得ていた。
国王「それよりもあの三人をとらえよ!!
よりにもよって!同盟を結んでやっとこさホーム完成にまで漕ぎ着けたというのに!
それまでの努力が水の泡!?いよいよ通行禁止か!!?」両手で頭抱え&真っ青