第62章 新たな邂逅
それを更にグレードアップし、その場にいると感じさせるよう研究チームと共に考案した神システムで『バーチャルリアリティ』を構築させ、在り続けるようにした。
風も、水も、大気も、その全てを…
壊すこともできないし、きちんと入退場のそれも貰う。
商人の役割の国民が過剰の為、作ったものでもある。
商人自身は国内に居ながら、購入しようとする国外の人と繋がれ、商売が出来る。
仮に国外の人が怒り、強引に奪おうとされようとも何も出来ないようにする為、つまりは国民(商人)を守る為でもある。
襲撃される前から「今までにない刺激と楽しさを与えた」(2541ページ参照)とあったのはそういう理由からだ。
だがあくまでバーチャル。
決して、コクーンという場にいる空気を感じられる訳ではない。
見ると聞くとでは大違いと言っていたのは、それを知って欲しいという想いからだ。
その場にいる皆が自由に走り、歩き、動き回れる、
動けない人の為にも、希望した人のもとへ「出張国外売り場要員」として派遣させることにした。
家族と共に、昔のように両足で立って、自由に動き…皆で楽しめるそれに…家族は皆、涙したという。
さて、やっと心置きなく遊べる!
心残りはない!
そうは思ったが…
偵察のそれや、盗みとして悪用されないよう、仕組みを調整するよう助言され、実行に移した。
そこにまで頭が回らなかった;
が、いずれにせよ悪用はできないよう設定されており、悪事をもしすれば結界によって動きを強制的に止められ、防衛隊に逮捕される点は変わりなかった。
よって、別に無問題…なのだが念には念を入れたいのだろう。
その意図を汲んで、様々なものを取り入れていくことになり、バリエーションがこれまで以上に豊富になった。
携帯(1599~1604ページ参照)、スカイボード(1355~1360,1926ページ参照)、雲クッション(1933ページ参照)、市民カード(2150ページ参照)…
これら4種の神器(2078ページ参照)の中でも買えるのは…市民カードは国民のみに与えられる為、他の3種のみ。
それも悪用するものかの診断で青だった者のみ、黄色と赤が出た人は買えない。
他は大抵、何でも購入できる。
非常用持ち出し袋(1659ページ参照)、観光用移動式絨毯(1861ページ参照)、等々…