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Unlimited【ダンまち】

第62章 新たな邂逅





ケイト「結界での選別は、差別だという旨は御尤もだ。

入れないお前達の立場から見れば
それは理不尽であり、許せないものだろう。


だが…こちらにも立場がある。
国民を守ること、安寧に日々を過ごしてもらうこと。

その為にも、最低限のそれは弁えて貰わねばならない。
自分の言動は、自分で責任を取ること。


お前達は、その攻撃という行動で周りへ与えた迷惑を理解しているか?

どれ程の時間、不安を与えたか、理解しているのか?」

「それでも…差別は!」


ケイト「だとしても…
結界に阻まれた人を通すことは…国王として、看過できない。


仮に…こういうことが起こったもしても、確実に結界で止められるだろう。
だが…その度に、防衛隊が出動しなければならない。

防衛隊は、我が国民と同じく、我が国の希望だ。
周囲からもすぐ見分けがつくよう、取り締まる立場として服装ですぐわかるようにしている。

それが頻繁に捕らえる姿を見られれば、どう感じると思う?
そんなに不穏分子が多いのか、と、不安に思うだろう。落ち着かない時間を過ごすことだろう。

そんな状況下で…安寧を、幸せを、心から堪能できるだろうか?」
ふるふる

それに彼と仲間以外の皆が頭を左右に振る。


いつの間にか携帯で動画を回す人まで出た。



ケイト「私が国を作ったのは、これまで理不尽を与えられ、虐げられるばかりで、守られることもないからだ。

その人達を救う為、心を落ち着けて、安心して過ごせるようにする為に、作ったんだ。
皆で、共に…


それを、一人でも許せば「自分も」と我先に名乗り出られ、それこそ無数に通さねばならなくなる。
秩序も守れない、暴れる前に迷惑も気持ちも考えられない、そんな輩を入れる訳にはいかない。

国王として、領主として、その心の安寧も守らなければならない。
その立場もわかって欲しい。


結界は…差別の為ではない。

間接的に要因となっているのは知っている。
だがやめる訳にはいかない。

国民が、訪れる人が、安心して過ごせる場とする為にも…
その為になら、私はどんな汚名でも受ける覚悟だ(真剣)


お前達は……暴れることで得られるそれを、覚悟した上でしたのか?」

「いえ…それは……」

「違います!そんなつもりじゃ」


ケイト「……その責任とも…向き合えるようになって欲しい」


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