第62章 新たな邂逅
ケイト「被害者という殺された立場も…知らない者達の「戯言」だ!!!!
お前らの言うその態度を、その言動を――殺した本人とその仲間と身近な者達から向けられろ!!!!!
いい人だという輩を、怨んでやる…呪ってやる!!!
同じ思いをさせて!!その上でも言え!!!
奪われた側で笑ってみろ!!!それでも殺した輩は、大切な人を奪った輩は、いい人だと笑え!!!!!
彼をいい人だと言うのは、そう頑なに主張するのは、そういうことだあああああ!!!!!!!!
殺されろ!!!!!!
そして周囲全てから殺して奪った人が「いい人」だと言われろおおおおお!!!!!!!!!!!」
ティオナ「落ち着いて!;」
ケイト「敵だああああああああああああああ!!!!!!!!!!!」
『落ち着け!!!;』
ケイト「殺してやる!!!!!!奪われろ!!!!!!消されてしまえええええええええええええええええええ!!!!!!!!」
結界内に響き渡る怨嗟の声…
それは…前々世での最も大切な人の病死、前世での父上の戦死、今世での奪われた殺し。
リアルでは今世でなかったとしても、前世の記憶が味わったそれが決して消えはしない。
無かったことになど――なり得ない
ケイト「殺されろおおおおおおおおおおお!!!!!!!!!!!!!!!
人の手によって奪われた痛みなど知らぬ者達の戯言ごと殺されろおおおおおおおお!!!!!!!!
お前だけ生き続けて、常に奪われ続けろ!!!!!そしていい人だと口々に言われ続けろおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!!!!!!!!!!!!!!!!」
彼をいい人と言われ続けることは…
ケイトにとっては、拷問に過ぎない。敵対行動でしかない。
そうわかったのは…殺され、奪われたこと。
前世と今世での経験からの痛み故の、理不尽を与える側が正義とされ続けた辛酸から来る憤怒、憎悪、殺意であった。
リアルでもまた、いじめやDV、果ては性虐待を敢行し続けた者達こそが優遇され正義とされ続ける。
凄惨な期間が『24年』と長過ぎたことの苦渋も、反発も仕返しも意見も感情も抱くことすら許されない過酷な環境でのそれもあった。
理解も得られず、受け入れも皆無、受け付けるなど以ての外。
挙句の果てには自分を殴ることでしか、それらへの憎悪や憤怒の発散すらも出来なかった。
