第61章 新たなる発展
神「そもそも、彼はその為に産まれてきたのよ。
いい人と言われつつ地獄落ちになる要因を抱えながらどれだけ続けていられるか。
甘やかされ続けた果てに行き着くのは地獄よ?
正当化されれば、味方が多ければ何をしても赦されるなんて訳がない。そう教える為だもの」
ケイト「………そっか…
勝手に捻じ曲げて、ごめんなさい」お辞儀
神「…ふふっ。
そうやって謝れる人だからいいのよ^^
その上、障害や習慣から謝れない時…とても申し訳なくて今でも事細かに覚えてるし。
繰り返さないよう努力している。
だから…あなたのような人は極めて少ないのよ。
接点を作らないことで、関わりを持たないことで相手へ負担をかけまいと尽力してばかり。
誰かに気や考えを割いてばかりで、自分の欲や感情や心に振り回されるまま暴走したりはしない。
たとえしたとしても、必死に踏み止まろうとする。
たとえ自分を殺してでも――
そんなことが出来る人なんて…世界中探してもそうはいないもの。
本当にいい人っていうのはね、あんたみたいな人よ。
私達神が力をあなたへ使おうとしても、「あなた自身の幸せの為に使って欲しい。あなた自身のことを大事にして、その為に使って」の一点張り、全然譲らない。
嬉しいと思わない方がおかしいでしょ!」
ケイト「えっと…そう思われたくて言ったんじゃ;」
神「そういう本心から願える人だからよ!
それも下心も一切なく!
包み隠さず全てを見れる神だから…ちゃんとわかるのよ。
そしてリアルのあなたへテレパシーを与えたのも、私。
正確には神々の総意を得たから与えることが出来たの」
ケイト「それのせいで私生活とか色々全部伝わって大変なんだけども?!;
結婚する人にもそういう想いさせるの嫌だし、心とか思いも全部丸出しだし;
あ、でもお陰で他の世界の自分と共有できてるし;えっと…;」
神「私達がテレパシーを与えたのは…あなたの努力が報われる世界を教えたいから。
そして何より伝えたいから…
あなたが必死に、同じ思いをさせまいとする姿勢は…何よりも尊いのだと。
そこから、自分を大切にすることもまた知って欲しいから…
だからこそ、私は与えたのよ。
神々から同意を得て、元から決められたことだけれど…そういう選択をすることは、あなた自身が…あなただから。そういう性格の魂だから」
