第61章 新たなる発展
彼の母「……済みませんでした」
「あんた一人が悪いんじゃない。
普通はね、疑問に思うものなんだよ。
けれどこいつには無かったんだ。悔いることも、立場に立って考えることも。
泣けば母親のあんたや親しい人が何とかしてくれる、庇われる。
そして、泣かせた側に罪悪感を抱かせる。
そうしてその内ないないに今までなってきた。なってきてしまった。
だから泣けば大丈夫だと思い込んでいる。
それらを日常化されているから自然と涙が出てくるんだよ。
情けないとか、不服に対しての何でってばかりさ。
悔いなかったことへの罪悪感じゃない。
そこをちゃんと払拭させないと、自分のした尻拭いや責任は自分で取ろうとすることを教えないと、14歳の今じゃ犯罪者だよ?」
彼の母「はい」
「だからね…2つしかないんだよ。
あんたがこれからも苦しめ傷付けた上で、あんた達だけが幸せを堪能して、私達だけが泣き寝入りしあんたの尻拭いし続けるか。
あんたが自分のした行動の責任と向かって、きちんと償うか。
どっちかしかないんだよ!」
彼「…済み、ません…でした」
「本気でそう思うなら金じゃなく行動で示しな!
いくら言葉だけで謝ったって、今後しないなんて保証にもなりはしない。
誰も助けちゃくれないんだから、社会なんてものは。
お金さえあれば解決する。
そう思うなら思うで勝手だけど、このまま責任への向き合い方や責任を取るのをあんたが代行してたら、これから先同じことがずっと続いて行くのはわかるね?
何くそと立ち上がりもしない、自分で償おうともしない。
その姿勢から…どれだけ甘やかされてきたのかよくわかるよ。
どれだけされた人へ無感情、無関心だったのかもね」
ケイト「……その後…示談金を受け取るも、警察が「犯罪者として逮捕する」って動いて公になったんだよね。
死ぬ気弾を撃たれるも、直前まで「自首する?逃げる?」って悩んでた。
でも結局は、「逃げたい!」って自分の思いのままに走り出して、その取締役…元プロレスラーの拳で殴られてそこで取り押さえられた。
償いとしてその女の人の店で働いて返すことになって…
途中で逃げ出したけれど、2日ほど経ってから自分一人では生活がまともに出来なくて戻って…
「友達が助けてくれていたら、きっと今も逃げ続けてた」ってスッキリした顔で。
