第61章 新たなる発展

ケイト「うーん…いい人という前提があるからじゃない？
思い込み一つでかなり違って見えるんだよ、やっぱり。

言葉にするなら…見ざる言わざる聞かざる？」

ティオナ「あと考えざるかな？
悩まざるも」

ケイト「え？それは…あー、確かにいるかもしれない。

でも…彼等が好きな人からすれば、ただの否定や侮辱として受け取るんだろうな…
どんなに、されている人から見てそういうことをしていると訴えた所で…改善させよう、地獄落ち回避させようとすら思わずに……」

アスフィ「そういう人達です；」

リュー「…彼の周囲にそれしかいないのもまた要因なのでしょう；」


ケイト「殺しに関しては…忌避すべきこと。
人として欠かしちゃならない感覚なんだ、余程のことが無い限りは。

その大前提を、自分の都合に合わせて歪めることで覆している。それも…いい人だからって理由で、努力も反映もしなくて当然だって。
善行をした後のような晴れ晴れとした顔で…何事も無かったかのように、殺し等したことないように振る舞う。
そしてデイモンを殺した後もまた身の振り方を変えずに続けてる。


ようやくわかったんだ。
ただ稚拙なだけなんだって、あいつら3人共。

考えも何もかもが主観的で、同じこと逆にされたらって考えもしない…
客観的に捉えれてさえもいない、しようともしていない。

だから悪いことをしていると…気付きもしない。


死ぬ気弾ってさ…
後悔している人の脳天を撃ち抜き一度殺すことで危機によるプレッシャーで外部からリミッターを外し、後悔していることに対し死ぬ気で頑張らせるものだろ？

あいつは…いくら撃たれた所で、殺したことを悔いている様子が一度すらもないんだ。
いつだって自分のことばっかり。人のことなんて自分の次。

それがいい人と捉えるべき対象であることもわからなかった。
それが普通だなんて…知らなかった。


少なくとも私にとっての普通は…そうじゃなかった……

浅ましいにも程があるよ。
周囲を味方に付ければ殺しでも正当化させる、たとえそれが怒り任せであったとしても。
自分と合わない人へしていることはいじめっ子と全く同じだ、少数に対して集団で向かう姿勢も全て…」

アスフィ「…沢田綱吉がそうだとして、何故九ノ瀬宙太も地獄落ちになるのでしょう？

彼は悪いことだと理解していましたが…償いが？」