第61章 新たなる発展
リュー「!!」
ケイト「私が保証する…
笑顔の溢れるオラリオへ、戻してくれてありがとう。
カジノ事件のことも粗方聞いた」
リュー「ですが!」
ケイト「リュー…
カジノ事件や、救ったことは…
人を殺したことへの償いや罪滅ぼしのつもりなんて一切なかったろ?」
リュー「…それは……確かに…そうですが…」
ケイト「見ていられないって感情は…大事なものなんだ。
たとえ、それで自分が救われなかったとしても…(俯)
だから…リューは、人のことを考えられる、人の気持ちに寄り添える、人に尽くせる優しい人だ。
考えられない人なら、殺したことなんて何とも思わないまま過ごせていられる。
お前は…違うだろう?」
リュー「当然です!!」
ケイト「だろう?
だから…お前も、自信を持ってくれ。
私も…頑張るからさ^^」
リュー「…(涙目)
……はいっ」ぽとっ←涙
なでなで
そっとリューの頭へ手を添え撫でる中、ティオナとアスフィも私の頭を撫でだした。
何故だろう…?
腑に落ちない;
その頃…
フィン「……はあっ(嘆息)
(ケイト…」遠い目
想いを馳せられていること等、私には知る由も無かった。
研究施設の外壁に、時空間結界の効力が付属された材料により建物内部の流れる時間と外の流れる時間が違うようにでき、そこへの案内も込みで話し合っていた。
外での1秒が中での1分となるようになっている。
研究科の人達が自力で作り出したもので、神の力無しで独自に神の技術として確立している。
何千年も頑張ったんだろうなあ…と感心するばかりだった。
そうしてばたばたとした時を終えた頃…
ようやく人心地ついてから…
本気で彼等のことは二度と考えないようにしようと頑張ることに決めた。
リューに、もうあんな顔はさせたくないし。
もっと…もうちょっとだけでも、自分に自信を持って行動しよう。
少しだけ…変わろうと思い始めていた。
ケイト「…フィン…」ぽつり←コクーンの領主邸内
フィン「…ケイト…」ぽつり←オラリオのダンジョン内
ケイト&フィン『……はぁっ』肩落とす&嘆息
テロップ『似た者夫婦では?;』
お互い、同時に相手のことが頭に浮かんで嘆息をついていたなど知らずにいた。
話し合ってから知り、知った後は大いに何も言わず互いを求めた。