第61章 新たなる発展
同じ苗字が多く、判別がつかない間に無視と受け取られ、いじめられ続ける内に『遊びたい』という欲求も小学生の内に事切れた。
自ら己の品位を落としていると気付かず思わず喚き続ける、やりたいようにし、傷付け、殺し、意思を奪い、仕返しもしない現状を当然と受け止め更に踏みにじり無視し続ける周囲。
それらの結果は…私自身ですら、自分を蔑ろにした延長線上でしかない。
けどそうしていなければ私は生きてはいなかった。
たとえ自殺しようとも彼等彼女等は軽く捉えていただろう。
墓場の行き着く先が地獄であったとしても…
弁解も弁明も釈明の余地もない。ましてや聞き入れない。
自らの非など認めない。
表面上先生の手前謝った後もなお悪評を今もなお広げようとし続けている時点でその人としての器は既に底知れている。
期待するだけ無駄――
それを知ったのは…沢田綱吉の天国行きルートを何度も何度も手探りし続け、一度ですらもない現状からだ。
感情を捨て去ってから…辛いって何だろうと疑問を呈する状態になってから、育ての家族と出会った。
(リアルでは母からの抱擁だけを求め、母もそれを求めた。
それだけが唯一の癒しで、母が父と離婚する24歳まで続いた)
そのお陰で、本来の家族と、温もりの両方を得た。
それもまた奪われたわけだが…故郷も、居場所も、全てを無くした。
でも…今ではそれでよかったと思っている。
お陰で…掛け替えのないものにまた出会えた。
精霊に導かれて、縁が結ばれ、繋がりができた。
全員が全員そうではないと頭ではわかっていても、実例が無かっただけ想像も思い及ばなかった。
それが目の前にいることが、何よりの朗報であり、至高の宝だった。
感情も、心も、意思も、身体も、自らも…大事なものだと身を持って教えてくれる、ぶつかってきてくれる、見てくれる者に――ようやく出会えたのだから
そう感慨深く思う中…
美容師「夫を喜ばせたくありませんか?」
ケイト「え?いや、でもそういうのは苦手で;」あせあせ
フィン「是非、頼むよ^^」
フィンから圧力を掛けられたこともあり美容を試された結果、フィンが興奮のあまり気絶した。
ビフォーアフターとして飾られ、大盛況を成したのは言うまでもない…;
ポーション体験も、売る場所も込みで話題に上がった。