第61章 新たなる発展
・気圧と空気の薄さ体験
・重力体験
これらに関しては、コクーンの異空間エリアにある防衛隊の修業設備にもある。
それぞれの高さに応じ、地上よりも気圧と空気の濃さが薄くなっていく。
例えば富士山の山頂、地上高さ約3.8kmだと地上の約2/3
エベレストの山頂、地上高さ約8.8kmだと地上の約1/3
ジャンボジェット機の飛ぶ高さの10kmでは、約1/4になります。
子供達は好奇心から、登山家も鍛える為と称して挑んではいるようだが…
一番教えたいのは高山病や中耳炎などの病気の危険性なので、それは置いておこう。
A「解説としては…
登山でエネルギーを使うだけでなく、脱水による高血糖も来しやすいので注意が必要という点。
心疾患や糖尿病など基礎疾患のある方は、事前に主治医と相談した上で指示に従っていただければという旨。
最後に高山病の体験もさせた方がいいのではないでしょうか?」
ケイト「うん。
やっぱり実際に体験した方がいいと思う。
でないと症状の程度から、どのぐらいで降りないといけないのか区別がつき辛そうだし…
逆に深海のような気圧の強い所の体験もあるから、中耳炎と減圧症の注意喚起よろしくね」
A「はい!任せて下さい!」
B「あのー…」おずおず←恐る恐る挙手
ケイト「ん?」ちらっ←Bを見やる
B「治療場の地下に作られた研究施設ですが…
そこでの健康診断の無料体験なんてさせていいんですか?;
検査用のそれだってタダではないんですが…;」
ケイト「ああ。
そこら辺は特等部研究科医学部門の勉強も兼ねて行うていで通してあるよ」
A&B『へ?』きょとん
フィン「ああ…なるほどね(にや)
医学部門の実習生の勉学の為も兼ねてか」
ケイト「うん。
治療場でちょうど実習を受けているんだ、実習生1人につきベテランの医師がつくって形で。
だから実習生に先に考えられる習慣病から持病などの病気、規定値より違う理由、体の異変の箇所等々を先に言わせる。
そしてベテランから解説を受け、目利きを鍛える。
千本ノックのようにどんどん続けていけば、段々と似たような症例も細かい所での見分けがつくようになるだろうから」
フィン「本当に…君のその発想はどこから来るんだか」苦笑
参ったよ、と困ったような視線を向けられる中、私は医学の発展の為だと伝えた。