第60章 穏やかな日常
・サバイバル学習をしていた子供達と初めて出会った頃(授業)
ケイト「考えて工夫しよう!」
箱を作る
黒板に文字を書き、そう叫んだ。
『?』
「どう作ればいいの?」
ケイト「ふっふっふっ!
よくぞ聞いてくれた(キラン)
自分で作りたいように作るんだ!」
『????』
「あの…勝手に行動したら怒られるんじゃ?」おずおず挙手
ケイト「外ではそうだ!
だが、私は考えた!
人の指示がない限り動けない人材など、何になろうか!
言われた通りにしか動けない人に、その場に!状況に合わせた臨機応変な対応が出来るか!?
否!!」
「いなってなーにー?」
ケイト「いいや違うって意味だよ?
この場合は違う!って意味を強める為に言ったんだ」
『おおー!』
「いな!」
『いなー!!^^』拳振り上げる
きゃっきゃっ
はしゃぐ子供達を前に、更にケイトは言葉を続けた。
ケイト「ってことでだ!
自分の手で…箱を作り上げろー!」拳振り上げる
『おおー!』拳振り上げる
ケイト「できないことが重要なんじゃない!
成し遂げることこそが大事なんだ!
できないことを数えるより、出来ることを数えた方が嬉しいだろ?^^」
『うん!//』キラキラ頷
ケイト「今はできなくてもいい。
出来ることを増やしていく。その為に動く。経験を積み重ねていく。
OK?」
『はーい!!』
ケイト「できない時は周りを頼ろう。
そしてできない人がいた時は助けよう。
互いに助け合える。その為に皆がいる。
大切な支え合う存在だ。誰もが軸だ。いいね?」
『はーい』
「でもじくってなに?」
「コマが回る為に必要なものだよ。
転じて、欠かせないもの」
ケイト「大正解!」ビシッ!
「えっとね…
つまり先生が言いたいのは僕ら皆で国を回していくんだってこと!
だから助け合って、回転を早めて、誰も倒れないようにしようってことなんだと思う」
ケイト「ザッツライト!b」
『???』
ケイト「その通りって意味だよ^^」
「貧富の差も、倒れる人を無視する社会もなくしたいんだよ。
先生は」
「あー!」
「そっか」
ケイト(風間くんタイプだな、この子)
その日、初めての授業に、無料でこれからも通えることに喜びと興奮が冷めやらない子供達だった。