第60章 穏やかな日常
フィルヴィス「普通ならば…されたことを憎み、怨み…同じことを相手へするだろう。
なのに何故…お前は、そう在れる?」
ケイト「…喪ったからだ。
大切な人を全部一度に喪って、奪われて…殺された…
だから……あんな想いだけは、与えちゃダメだってことぐらいはわかってるんだ。
人為的にできるからって、与えたくはない。
何より…それをした後、平気で生きられない。
一体どの面下げて、死んであの世で…大切な人達の前に出ればいいかわからない。
何より、「お前達の死んだ分まで、ちゃんと生き抜いたぞ!」って…胸を張って言えない。
だからさ…私は生涯…誰も殺さないよ。
どんなに頭に来たって、どんなに殺されたって…それを望まないのが、私が愛した人達だから。
私を愛してくれた人達だから。
だから…そう生きるって、決めたんだ^^」←410ページ参照
哀愁漂うケイトを見
フィルヴィスは瞠目し
僕とレフィーヤは、ケイトの経緯を知っているが故に笑みを浮かべた。
フィルヴィス「…そうか……
(私とは…見えているものが違う。
そうか。
これが傑物というものか)
ケイト……
お前は…気高いのだな」微笑
ケイト「?
そうかな?(もぐもぐ)
あ、意外と美味しい」ぺろり←指の腹を舐める
レフィーヤ「ぎょっ!!)!!?;
魚のエサですよ!!?;食べたらダメです!;」あせあせ←必死に止める
フィン&フィルヴィス『……;』
フィルヴィス「…ちゃんと…御飯は食べたのか?;」
フィン「…ああ…
しっかり、食べたはず…なんだが;」思案顔&困惑
フィルヴィス「それは…まともな御飯なのか?;」ずいっ
フィン「ああ、確かに食べた;
僕も全く同じものをね;」
ケイト「これは単なる味への探求!
意外と美味しい。
一体何が原料なんだろう?」キラン
レフィーヤ「こんな人が多い場所でやることでもないでしょう!?;
お腹壊しても知りませんよ!!;お腹に子だっているのに!;」
ケイト「ふっ。安心しろ!
私のお腹はそんなに柔じゃない!!」
テロップ『結論:壊しました』
ケイト「何故だ…常時全快状態のはずなのにっ;」
後に、食べてはダメと注意書きされるようになったのは言うまでもない。
これは余談だが、魚のエサを食べた人は子供の中にもいるにはいたらしい;