第60章 穏やかな日常
沢田「違
鬼「違わねえな!!
てめえが必死に謝ってんのはこの苦痛から逃げ出したいよ、早く終わって欲しいよ、赦されたいよ。
それだけじゃねえか!耳傾けてたら!!
ただ自分可愛さしかねえんだよ、こいつの中には!
で、今されてるのも報いだなんて思ってねえ。
ただされてるだけ、それ以外には何もねえ!本気で魂から反省さえもしてねえ!!」
鬼神「安心しろ…
私も、こやつの前世、初代の頃に騙された」
沢田「!
…別に…騙してなんか」
鬼神「心が壊れたていを装い、何度も何度もごめんなさいと泣き縋るそれに…私は騙された(睨視)
現にお前は繰り返した」ぎょろり←眼光が怪しく光る
沢田「!!
………」
双眸を睨み、見据え、顔を近付けて覗き込むそれに…彼は黙り込んだ。
鬼神「結果も、経緯も、その全てが…過ちを繰り返すことを軽んじておる。
何も変わっておらぬ…あの頃のままだ。
あの頃のまま、悪(殺し)を悪として捉えず、根っからの悪人と見える相手ならば繰り返さないようにせずして当然とし、周囲が甘いのをいいことに、甘やかされるままそれを貪り続けるばかり。
決してその平穏を苦労してまで人へ与える側になど、なりはしない――」
すくっ←立ち上がり背を向ける
鬼神「やれ。他言は赦さん」
鬼「はっ!」お辞儀
そうして…体感にして更に1000年もの時が流れる。
窯湯で地獄で熱湯が全身を包み込み溺れさせられ、復活してはまたされ
灼熱地獄で骨も肉も全てが焼け爛れ消え、また同様に復活し更に続いて行き…
それらが永遠休む間さえも無く繰り返させられ、この世での罪状を常に聞かせられ、反省するよう促され続ける。
沢田「ごめんなさいごめんなさいごめんなさい×∞」
無限とも言える時間を責め苦され続け、精神が壊れた。
しかし…それで送り出した結果、繰り返した。
初代の頃、その魂を送り出して――10代目として