第60章 穏やかな日常
ケイト「守りたいものも守れない…触れたくても触れられない。
…うん、わかるよ。
死んだら…もう、話せなくなるからね…
霊感があったらまた別だけど、いつでも話せるわけじゃないし…」
フィン「ああ…
自らを大切にすることが互いの為となる。未来へ繋がる。
生きてさえいれば…また、こうして触れ合えるから」←抱き締める
ケイト「うん…わかるよ」
フィン「…君のお腹にいる命の為にもね」くす
ケイト「あ…うん!
命を…繋げる為、か」
フィン「かと言って…やっていいことと悪いこともあるけれど……
君の場合、育った環境が環境だけに仕方がないと言うか…
その普通を、世間一般の普通に引き戻すことから始めないといけない」
ケイト「…私にべったり過保護になったのもそれで?」
フィン「死んだら学びも何もないからね」苦笑&嘆息
ケイト「大事にするよ…ちゃんと」
フィン「期待してるよ。
見ているからね」ぎゅっ&ちゅっ
ケイト「!//(瞠目)
…こっちの台詞」ぎゅっ!&ちゅっ!
抱き締めて頬にキスを落とすと、強くやり返された。
神『どんなにいい人でも、地獄に落ちる。
見返りを求めず他へ尽くすことは素晴らしい善行です。
ですが、それは…何をやってもいいという「免罪符」には決してなり得ない。
どれほどの善行を尽くそうとも、犯した罪と向き合わず、認識はおろか立ち向かえもしない。
そんな人には…地獄という名の果てのない苦難しか待ち受けてはいませんよ。
自らの咎は、自らで晴らさなくてはならない。
そんなつもりがないことも百も承知です。
それもまた免罪符にはなり得ない。
そのつもりさえなければ何をやっても許されるのなら、滅茶苦茶になります。
承知の上でして下さい。
常に自らを戒めろ、とは言いません。
ただ、限度を弁えなさい。
私があなた方に求めるのはそれだけです。
何の為に自由なのか、神が束縛しないのか、ただ見守っているだけなのか…
乗り越えられると信じているからこそ与える苦難もありますが、必ず繋がっているとだけ教えておきましょう。
では、よい旅路を――』
ヘルメス「要するに…Unlimitedで伝えたいのは、恥ずかしくない自分でいろ。
ぐらいだろうなあ」微笑
アスフィ「ふふっ…あの人らしいですね」微笑