第59章 承継人
夜、並盛中でライトのある場所で持続修行。
勿論、宿題も勉強も全て終えた後で開始している。
夜の修業は…全力で放出、その分散を全て押さえるのが課題だ。
課題は複数ある。
一瞬で出せる量を増やす、目的は『火力アップ』
これは朝から昼3時までやっている。何かやっている間でも自然とできるよう癖になるまで、四六時中ずっとだ。
全力で放出する量を全て押さえる、目的は増えた火力の『維持』
これは昼3時から夜までやっている。朝と昼で身に付けた火力を維持する為に、寝るまでずっとしている。
押さえ付ける力を増やすことは、分散を全て無にすることへ通じる。
分散を全て無にできれば、より必要時に発揮できる力が大幅に増える。
更には超高圧縮される量も増えるだけでなく、現れる性質もより顕著になる。
純度もあがり、目では目視できないほど透明になり、輝きまでをも制御できるよう修業もした。
それらに伴い、一瞬で並盛中の敷地50倍を覆うほどのそれを出せるようになった。
それも純度は空気と同じぐらいであり、それ以上はどうあっても理的に圧縮できない。
そして…それ以上の圧縮が次第にできるようになった。
炎に意思が宿り、自らと一体になると同時に
更に押さえ付けるのではなく、共に生きる為に、戦う為に、より威力を増す為に
和解し、炎とまで心を一つにし「更に圧縮する」ということが可能となったのだ。
次第に、その威力が空間にまで影響を及ぼせるようになり…
神の力の域へと達した時、自分を大事にすることが課題だと知った。
しかし…それが死ぬほど大変なことは、火を見るよりも明らかだった;
テロップ『一つ言い損ねたが、こちらの世界に関しては
ケイトが、ここでの未来も何もかもを忘れさせられた状態で転生させられた世界である。
そうでなければ意味もないので。
無論、フィン達がいる世界のことも全て忘れさせられているので、悪しからず…(神より)』