第59章 承継人
ザンザス「甘さなんざ、愛なんざ要らねえ!!!
俺が望むのは10代目の座だけだ!!!!」
マーモンによってリングが全て集められたことで共鳴し合い、炎を出し…
それによって氷は溶かされた。
いや、その氷を調和であり続けるようにもできたが…
一つ、嫌な予感が離れずにいたことで、それをするだけの心の余裕が無かった。
ケイト「!!離せ、ザンザス!!」
ザンザス「黙れ!!
てめえじゃねえ…俺が10代目だ!!!」
次の瞬間、ザンザスがリングから拒絶された。
ザンザス「ちく…しょうが…」
ケイト「すっ)…」
黙ったまま、跪き傷付いたザンザスに近付き…炎で癒した。
ザンザス「!!」瞠目
シャマル「馬鹿!何してる!!?」
リボーン「…優しいことに、使いたい…
それが…あいつの信念で、覚悟なんだ」
ザンザス「どういうつもりだ?」
ケイト「本人が…どう思ってるかなんて…話し合わなきゃわからない。
でも…喧嘩しながらでもいいから!
ぶつかってでもいいから!!
ちゃんと話せ!思ってること全部ぶつけろ!
そして…9代目の思いも、ちゃんと聞け!」
ザンザス「はっ…その為に癒しただと?
とんだ甘ちゃんだな。
甘さもここまで来れば反吐が出る!
全て治したてめえが、それで逆に守護者共を追い詰めるんだ。
お前のやったことへの結果を見てろ!!」
ケイト「やめろ…」
ザンザス「くたばり損ないを消してやる!」
ケイト「もう、誰も傷付けないで!!」
跪きながらも、自身の思ったことを叫んだ次の瞬間…
リングの全てが炎を宿し、白い光が中学校ごと全てを包み込み、癒した。
学校も壊れたものも全てが直り、ザンザスの古傷も失ったはずのスクアーロの腕も傷全てが治った。
スクアーロ「!!
腕が…戻っただと…?!しかも神経まで」瞠目
9代目「…私まで治すとは…頑張り過ぎだよ」苦笑
獄寺「10代目!」たっ
山本「ケイ!」
ふらっ
全てを出し尽くしたことでふらつき、雲雀に支えられる中…私はなおも呟いた。
ケイト「これは…確かに…甘さかもしれない……
でも…それでも……
9代目に引き取られたことで、得たものはあったはずだよ。
本来なら…引き取られなかったら、無かったはずの…ものが。
それだけは…変わらない、から」
そして…意識を失った。