第59章 承継人
ケイト「ってフィン!;いつの間に?!;」
フィン「子供達をちょうど預け終えた所でね。
話に混ぜてもらってもいいかな?」
ケイト「う、うん…
それが……何でか結構非難轟轟で;」
フィン「ああ…彼のことか。
普通の反応だろう?
親があって当然とすること自体、僕にとっては不思議でならない。
そもそもが…いつまでもあると思わない方がいい。
現実はいつでも残酷になる、一人で生きていかなければいけないのは世の常だ。
平和な世界でも、人が簡単に死んでいくのは変わらなかった。
君もそうだっただろう?
縁に恵まれたとは言っても、尋常ならざる傷を得たはずだ」
ケイト「う~ん;」
椿「そもそもが…覚悟の重みも違う。
絶望を知っていない状態と、知っている状態とでは…天と地ほどに。
手前が両親を喪ったのは10も行かぬ頃だったが、あやつにとっては喪わなくて当然なのだろう?
億年の記憶に飲まれてもなお軸を抱いたまま、なおかつ貫くと言動に示し続けておる。
そして殺され、奪われ、それでもなお仇にまで優しく在ろうとする。
苦悩し、思い悩み、そう在って欲しいと望む輩ではないと示し続けようと…弔いとしてあの生き方を現在進行形で取り続けておる。←410ページ参照
それだけでなく、一々些細なことまで人のことを気にし続けておる。
知りもしない他人であっても、あれもこれもと気を回す。
そんなケイトの優しさが、あんなものと同意義なわけもないだろう?」
ケイト「それは…う~ん?;」頭捻る&腕組
アイシャ「そもそもが比べるのも失礼だ。
もう、この話はやめにして欲しい」嘆息
フィン「同意見だよ…
言い上げていく内にイライラが募って空気が穢れていくだけだ。
そもそもが…現実はあんな生易しくはない。
理想通りに行くことなんてまず無いし、儘ならないものだよ」
ケイト「でも…こっちは、結構やりたいようにやってて」
フィン「だとして…何もなかったわけじゃないだろう?
生みの父から殺されかけ続けた」
ケイト「それは…呪いもあって、生き延びてたわけだし…
あの時はベートの激励が無ければ危なかったけど、身体も死を望みかけてたし;」たらたら
フィン「君がいつ、されたからと言って同じことをした?」
ケイト「確かに…したこと、無いけど」←今一わからない