第59章 承継人
それから昼御飯を食べることになり
椿とアイシャ達と歓談しながら食事をとっていた。
椿「それにしても…嫌いだとは聞いたが、何をそんなに気にしとる?」
ケイト「えっと…まあ……(目線逸らし)
全部?」
椿「ほお!珍しいこともあるものだな!」
アイシャ「興味深い…
雄か?雌か?」
ケイト「雄だけれど…;」
椿「ふむ…(顎に手を当て考え込む)
どれ、手前達にも教えてくれぬか?」
ケイト「う…うん?;」
どう在っても嫌いと捉えている人のことを知っておきたいと言われ
神の力をもって、脚色無しの全巻及びアニメの内容を全てありのままに伝えた。
椿「20点じゃな」
ケイト「え?!;何点満点中?!;」
椿「100点満点に決まっておろうが;」眉顰め
ケイト「……え?;」←信じられないものを見るような眼
椿「あやつのやっておることは…全てが一貫しておらぬ。
平和ボケした世界で、あれが足りないこれも足りないと求めるばかり。
悩みが無いこと、問題が無いことが、どれほど恵まれているのかすらもわかっておらぬ。
父親が帰ってこぬのが何じゃ?誰の金で飯を食っておる?
敵がそれまで家に行かぬよう必死こいて守り続けておる父親に言うセリフがあれか?
目の前にある平和が何によって成り立っておるかもわからぬ。
家族と居場所を守る為に必死であるからこそ帰れぬ父に帰宅後にかける言葉が罵倒。
父の苦労も、母の苦労も、全てあって当然のものとしか捉えておらぬ。
あまつさえ助けようともせぬ。労いもせん。
報われぬではないか」
ケイト「んっと…それは、まあ…そうなんだけれど;」
椿「あやつの年よりも前に、手前の両親は殺されておるわ。
怪物に襲われ、目の前で殺され、屠られ…片目を爪で抉られ(すっ)←左手で左目の眼帯を覆う
そんな時に駆けつけてくれたのが…お主の育ての父、ヴェルフィンじゃった。
あやつは父親代わりになって…手前を育ててくれた。
鍛冶師の技術を、全てを、手前が一人でも生きていけるようにする為に一から教えてくれた。
わし、と一人称を変えたかったのだがな…当時のヴェルフィンのように(天見上げ&微笑)
だと言うのに制止するわ、オリヴァに恋に落ちた後で年寄り臭いからと俺と言いおるようになった」けっ!
ケイト「あっはっはっ^^;」