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Unlimited【ダンまち】

第58章 堕天





フィン「僕が…本気で、軽蔑するとでも思ったか?」

ケイト「……………………………

目が…変わるのが……怖かった……


フラッシュバックで、悪夢で思い出して…意味が、わかった。

温かかったのが何なのか、わからなかったから……」


フィン「…最近になってだろう?」

ケイト「……うん」

フィン「性暴力…虐待だ」

ケイト「…知ってる…

でも…その行為の後、泣いてたら頭を撫でてくれた」

フィン「…?」訝し気&眉顰め


ケイト「…それが優しさからなのか…歪んだ愛情からなのか…わからない
フィン「わからなくていい!」

ケイト「…え?」きょとん

フィン「……まず…一番に考えるべきは、そっちじゃない。

こっちだろう?


一番は…君の気持ちのはずだ。心のはずだ!

それを、相手の方にばかり割くな!!
一番傷付いているのは君自身だろう!!!?

論点を、問題をすり替えるな!!!
一番苦しんでいるのは、傷付けているのは君自身だろう!!?」

ケイト「!!」瞠目


フィン「ただでさえ苦しんでいるのに――君自身がそこへ追い打ちをかけてどうする!!!?

君が――君自身を苦しめて、傷付いている所へ、傷付けてどうする!!?」

ケイト「……?

…えっと……どこが変なの?」


価値観の相違だろうか…

ずっと、それをやっていた所で周りが笑っていた。


それを楽しみとしているようにしか見えなかった…

次第に…自分が痛め付けることが楽しいことと刻み付けられていた。
その根底が…礎が…最初の土台となった発端が、その7歳のことだった。



フィン「……」

甘く見ていた。


始祖神の闇も、何とも思わない程の

否――何も影響が残らない程、それが強過ぎた…



どうすれば伝わるのかでさえも…わからない。



フィン「……」ギリッ

歯噛みする中、ケイトは眉を顰めて…険しい顔色で頑張って考えようとしていた。


フィン「………わからないか?」

ケイト「……………………うん」頷

とても気まずそうな沈黙が続いた後…辛うじて声を出した。

声を掠らせながらも…頑張って話そうとしているのがよく伝わってきた。



フィン「ケイト…

僕と出会ってからの毎日は…どうだった?」

ケイト「……あれが………普通、なの?

あの…幸せが?」

フィン「頷)ああ…」


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