第57章 追憶
精霊王「なっ…(ふいっ)
何を言うとる//」ごにょごにょ
ヘレイオス「鬱屈とした顔してただろ?
人間相手にする時は…
腹割って話してみろよ?
意外と通じる、いい奴だって中には…一欠片だけでもいるもんだ。
いないと決め付けてたら――
行動に移さなかったら――
いつまでも、一生出会えないぜ?^^」にや
精霊王「……」瞠目
ヘレイオス「前向いて生きろよ!
…な?^^」にかっ&ぽんっ
そうでないとやってられないだろ?
そう言って左手で右肩を軽く叩いてくる彼に…わしは笑った。
その時…血の契約が「半身とする」ということの意味がわかった。
何よりも彼の存在を近くに感じる。
その心の根が、はっきりと伝わってくる。
彼の壁を作らず接してくる姿勢は、とても喜ばしくあった。
そして気付けば…何よりも欠かしてはならない存在だと、わしの中では大きなものとなっていた。
ヘレイオス「翌月くらいかな…子が産まれるんだ」
精霊王「それはとうに知っておる。
それはそうと…血が途絶えれば…
もし…お前が…お前の血が人の手によって絶やされれば――
その時…わしは、躊躇なく世界を壊すぞ」真剣
ヘレイオス「へいへい。わかってるよ(お手上げ)
まったく。酒の席でも変わらずだなあ、お前は。
おっかねえこと口憚るようになっちまってまあ」んぐんぐ←酒を煽る
草原で木の切り株を机に酒を飲み交わす中…
わしは彼へ尋ねた。
精霊王「…お主に…不安はないのか?」
ヘレイオス「ん?ないよ?」きっぱり&けろり
精霊王「なぬ?!・・;
もし継承が途絶えればその時点で世界が滅ぶんじゃぞ!!?」
ヘレイオス「元から滅ぼす気だったろ?人間のことを」
精霊王「むっ;
それは…そうじゃが;」しどろもどろ
ヘレイオス「……
ふっ(目を瞑り笑う)
俺の子孫だろう?
そんなへまはしない。
ましてや…人を巻き込んで不幸にしてまで幸せになろうとするクズなんかには、永遠に力を手にする資格なんざねえよ」
真剣
はっきりと断言する彼に…わしは頷いた。
結界だけでなく…力を悪用する人間か否か、それを判別する機能も付けた。
「悪用しない人間にこそ、力を手にする資格がある」という彼の論に、わしも賛成した。
最も欠かしてはいけないもの(軸)だから――