第57章 追憶
真剣な表情で呟くケイトに…僕はその成長を喜ばしく感じながら微笑み、頷いた。
ケイト「ただ…
デメテルを戻して帰した時
ケイト『なあ、デメテル…
私…少しは、お前の力になれたかな?』
デメテル『……(瞠目)
…ありがとう^^』
あの言葉の意味がよくわからなかったんだけれど…」
がくっ!!←フィンが崩れ落ちた
フィン「ははは…^^;
救われたんだと思うよ…
長い長い間、ため込まれた闇が…やっとね。
君の終末神への…いや、これまでの全ての相手への殺すまいとする献身が…変えたんだろう」
ケイト「……(ぱちくり)←目を丸くしている
ごめん。
言ってる意味がよくわからない」
がくっ←再び、以下略
ケイト「?」眉顰め&怪訝
フィン「ふふっ(微笑)
はっはっはっはっはっ^^」
力を得て…変わる人間は腐るほどにいた。
絶大であればあるほど――より顕著に。
それでも君は…態度を、言動を変えないことを選んだ。
自分という軸を取って。
自らの在り方は、決して変えまいとする――直向きに取り組む姿勢に…益々惚れた。
その念を、想いをそのまま言葉にして伝えた後…僕は一つ、問いかけた。
フィン「君は…そのままでいておくれよ…?」
ケイト「大丈夫!
何かあったら…闇に落ちそうになったら、すぐ助けを求めるからさ(微笑)
その時は助けてね^^」
フィン「ああ^^(頷)
助けに行くよ――『君の英雄』として」
ケイト「…(瞠目)
…(ぶわっ)←涙が溢れそうになる
…ははっ^^//」ぽとぽと
涙をぼろぼろと零す中、ケイトは徐に僕へ歩み寄った。
1mしかなかった間の距離がすぐ埋まり、涙でぼろぼろの顔が僕の胸に押し付けられる。
ケイト「ありがとう…
絶対…絶対っ……助けに行くからっ;」
そう僕の胸に頭を押し付け、服を握り締めながら…
瞑目し、涙をぼろぼろと零した。
フィン「……僕も…同じ気持ちさ」なでなで&微笑
それに目を細め、笑みが自然と零れながら…腕を背へ回して抱き締め、そっと背と後ろ頭を撫でた。
こういう相手が…誰しもに居れば、また変わったのだろうか…
ふと、そんな想いが僕の頭をよぎった…
闇も希望も、根幹は同じものだと知っていれば…あるいは――