第57章 追憶
ケイト「あ。
でも一体になっている時は、一切表面上に出てきたりはしなかったんだよ?」
フィン「知っているよ。
でも、僅かに…何か違いも感じていた。
小さな違和感だけれどね」
ケイト「そっか…
まあ、兎にも角にも…
神の力の使い方を思い出したお陰で、私はデメテルを解放できた。
何でいたのがわかったのかについては…何故かデメテルの眷属たちとの繋がりを感じたんだ。
与えられた恩恵(ファルナ)のお陰でね。
それがわかってから、完全に使いこなして何の変化もなくデメテルを戻せるまで頑張った。
神は、神でない限り殺せないから。
まだ、死んでなかったから。
5000年もかかっちゃったけれど…あいつは、何の文句も言わなかった。
大事なのは…人にこうあるべきと求めることじゃない。
人の勝手な言動に振り回されることじゃない。
自分が…何をされたとしてもどうあるとするか、その芯を持って貫けるか。
それだけなんだって…
学ばせてもらったって…あいつは言ってくれたよ^^」涙目
それから…デメテルを帰した時のことを語られた。
ケイト「言葉は要らなかった。
やり直すって、実体を与える時に言われてたから。
ただ、その闇は私にぶつけにこいって伝えた。
闇は…決して無くならない。
耐えれなくなったら、人に頼らなければいけない。
付き合い方を見出して、模索して
自分でも押さえ切れずに暴走しそうになったら、人に止めてもらうしかない。
自らの言動で、周囲が自分の全てに合わせようとしてくれるわけでもない。
自分主導の人生なんて、この世には決してあり得ない。
たとえ出来たとしても…そこには、相手への無視しかない。
自分という在り方は…こうするって自分で決めた。
期待もしないようにする以外ないって、諦めるそれもちゃんと覚えた。
あと必要な学びが何なのかは…独りじゃないって知ることだった。
自分の人生は、一人のものじゃない。
そもそも独りじゃない…
無数の人間が関わって、自分というそれができている。
たとえどんな理不尽が襲い掛かってきたとしても、それは悪い行為をしていてもいなくても必ず直面することだ。
だから…私は…私である為にどうあるべきか、どんな軸が自分と言えるのか…
それを学んでいる。
その為に…それまでの全てがある」