第57章 追憶
フィン「…なら、何故君の血を…?」←1040,1041ページ参照
ケイト「精霊の力を強める為だってさ。
それも…最初に生み出された原初の穢れた精霊」
フィン「だが…それならブランシェによって共に飲み込まれたはず…一体どういう?」
ケイト「龍神化魔法を使ってたでしょ?
ブランシェを倒す時」←1079ページ参照
フィン「ああ」頷
神が死ぬような怪我をすると、神の力が働き助けようとする。
これは規則違反となるので、その時点で神は天界に送還される。
そして天界へ送還された神が与えた恩恵は無効となり、団員は一般人と大差なくなる 。
ただ、他の神に改宗すれば元に戻る。
それらは冒険者の中では周知の事実だ…
神が、神の手でしか殺せないという事実もまた同様に――
ケイト「神は、神でしか倒せない。
私がしたことは…モンスターと化したブランシェを飲み込んで
ブランシェとモンスターに分けた。
勿論…それ以外のものもあったわけだが」
フィン「なるほどね…
ブランシェが、君によって救われるまでに食らった者達か」
ケイト「うん。
人間や異端児に関しては普通に蘇らせた。30分以内だったし、ギリギリ。
でも…怪人に関しては無理だった。
レヴィスとエインは既に人としては死んでいて、モンスターの部分を分けた時点で死んでいた。
けれど闇の意思…怨嗟やら、負の念に関しては残り続けていた。
デメテルのそれも…分体を作って送り返すことで不自然なくできていた。
死んだわけじゃないから、何とかなった…その場しのぎだけれどね。
でもって、5000年もかかったけれど…デメテルを完全に戻して、無事デメテル・ファミリアのもとへ帰すことが出来た」微笑
フィン「だとして…何故、彼女が?
無に還そうとする理由は…?」
ケイト「現実を見ろよ」真剣&猊視
服屋の路地裏…
誰もいない場所で、賑やかな喧騒で声が掻き消される場所で…話は進んでいった。