第57章 追憶
少し話が脱線したが…
生みの父の、生まれ落ちてからのDV…
その激化と同時にいじめの勃発もあったことから、精神の負荷が相まって急激に増えた。
家にいる時、生きるだけで精一杯だったというのに…
学びに行く場所では更に追いつめられ続ける。
別の学びをしに行けたと考えれば安いものだと、今でこそケイトは口では言っているが…まだ、その感情は消えてはいないだろう。
いくら安寧の日々を送った所で…傷が消えるわけではないのだから……
ケイト「やだやだやだやだやだああああああああああああああああ!!!;」
再び話を戻そう←2151ページ参照
フィン「今はいないだろ?」
ケイト「でも!!!
……
でもっ…」ぷるぷる&涙目
その怯えは…身に沁みつけられた、否――叩き付けられたそれ(傷と日常)によるものだ。
フラッシュバックを起こせば、「うわあああああああああああああああああああっ!!」と我を忘れて叫び…感情のままに飲まれてしまうだろう。
だが…それも愛しく、喜ばしく感じていた……
そうなるほどに、感情も、心も、蘇ってくれたから。
現実との差異に、周囲の価値観の違いに戸惑うだろう。
それでも――それを支えるのが夫である僕の役割だ。
伴侶として、生涯寄り添うと決めて…君を選んだ。
初めて君を見た時、絶対に逃がすなと親指がこの上なく疼いた。
命の危機よりも、何よりも…指が今までにない疼痛を発した。
その勘は…間違いではなかったと、深く、深く、実感できる。
フィン「大丈夫だ…というのも気休めにしかならなさそうだし…
少し言葉を変えてみるかな)
僕は14着。アルとディも12着ずつある。
下着、ズボン、服、靴下、それらのセットを1着として…余所行きの一張羅も込みでだ。
それに引き換え…君と来たら、普段着と戦闘着と予備と一張羅の4着だけ……
少な過ぎるのもどうかと思うのだけれど…君はどう思っているんだい?そこの所」
ケイト「洗濯すれば全然大丈夫!^^」えっへん
ぱかぁんっ!!←軽く拳でケイトの頭を小突く
軽いツッコミのつもりが、とってもいい音が響いた。
今度こそだ…
今度こそ――自覚させてみせる!!
ケイトの自身の為の購入への疎外心を!