第56章 プール大会
ケイト「ふふっ…懐かしいなあ^^」にこにこ
フィン「?」
ケイト「シルキーもさ、こんなに小さかったんだよねえ。
それが…4歳になってさ…
こんなに大きくなるだって、驚いた。
でも…それ以上に泣くほど嬉しかった……
大好きだって…その口で、言ってくれたから(微笑&ぽとっ)
まさか…シルキーの時の経験がこんな形で生かされるなんて、当時の私は思いもしなかっただろうなあ」
窓の外を見ながら、当時と変わらぬ空を見上げて追憶するかのように言い…
笑みを浮かべていたが、哀しそうに…寂しそうに、涙を流していた。
ケイト「今度は…今度こそは……
4歳所か、15歳でも、年寄りまで…大きく育って欲しいなあ」
ぎゅっ
ぽろぽろ涙を溢しながら、アルとディの頬へ自らの頬を摺り寄せた。
アル&ディ『うっうっ^^』きゃっきゃっ
その愛情を理解してか、2人は無邪気にはしゃいでいた。
ケイト「……今でも…時々思うんだ。
私に出会わなければ…シルキーは、死なずに済んだんじゃないかって。
私が…3人を、殺したんだって」ぎゅっ
フィン「!そんなことは!!」←ケイトのすぐ傍へ寄る
ケイト「わかってる…
それでも…消えてくれないんだ」
そっ
2人を3階から1階へ移動させたベッドで寝かしつけてから、それを見つめたまま…
ベッドの手すりにてをかけたまま、ケイトは言葉を続けた。
ケイト「生きていたかもしれない可能性を、未来を…どうしても、捨て切れないんだ(ぎゅっ)
シルキー(妹)の大きくなる姿が見たかった。
お父さん(ヴェルフィン)とお母さん(オリヴァ)にも見てて欲しかったっっ!;
私を引き取ったばかりに…巻き込んで…守れなくて…!!
それが…悔しいんだ……!
いつまでも…いつまでも…消えてくれないんだっ」ぽろぽろ
ぎゅうっ
そう…震えながら、咽び泣きながら声を振り絞るケイトを
僕は何も言わずに寄り添い、腕の中へ閉じ込め、抱き締めた。
その気持ちは――痛いほどに、わかるから