第8章 死闘と目覚め
朝の説明というか話し合いで、基本アビリティの魔力の伸びが高い理由がよくわかったと理解を示された。
それをやっているかやっていないかだけで、凄まじく変わってくるらしい。
魔力自体の密度も高まるし、器も鍛えられるし、内容量も段違いに上がる。
それに応じて集中させて殴ったり防ぐだけでも威力が非常に高められる。
制御が難しい代わりに、動かすのが難しい代わりに、御し切れるようになれば凄まじい力を手にできると、フィンは言っていた。
というのは置いといて、許可を取りに執務室だ!!
コンコン
フィン「?どうぞ」
ガチャ
ケイト「フィンー、迷宮潜ってきてもいいー?」
フィン「ああ。くれぐれも気を付けていくんだよ?」
ケイト「OK!」だっ!
フィン「嵐のようだね」苦笑
それが…一つの未来の幕開けになるとは、当時の私には思いもしなかったんだ。
摩天楼施設『バベル』、五十階最上階フレイヤプライベートルーム
「フレイヤ様、お呼びですか」
フレイヤ「ええ。
例の彼女が、やっと一人で行動するみたいなの。
オッタル…私、あの子が欲しいわ//」
あの方は今までにないほどうっとりとした目で、バベルの塔の最上階から見下ろしていた。
【無限飛躍(アンリミテッド)】か…新たな英雄譚を刻んだ。
オラリオ中ではその名は急速に広まっており、今や知らぬ者はいない。
緊急馬車というものまで作り、緊急時の助けとするほどだ。
オッタル「…しかし、ロキ・ファミリアの一員として既に頭角を現わしています。『生きた英雄』とまで…
こちらに引き入れるのは、容易には行かないかと」
フレイヤ「オッタル…私は「欲しい」と言ったのよ」
オッタル「はっ。すみません」
フレイヤ「ああ…早く会いたいわ//
純白な魂、あれほど傷付けられてもなお常に護ろうとする強靭な意志…美しい////」恍惚な表情
ケイト((ぞくぅっ!!!)…な、なんだろ?寒気?;)汗
バベルの塔へ向けて走る女を見て、俺は一つの作戦を取ることにした。