第55章 事件
害する基準については…
致命傷を負うか負わないか、ということになった。
一騒動ではあったわけだが…無傷だったという速報にて事なきを得た。
しかし…念の為ということで、一日安静に休ませることにした。
勿論、一般人まで身体能力を下げることを禁じた。
それによって起こった致命傷、重症に至ったわけだからね。
フィン「わかったかい?
くれぐれも…」
ケイト「うん…信頼してないみたいで、心苦しいけれど…;」
フィン「やれやれ…(嘆息&瞑目)
困ったものだね、いい人過ぎるのも」腕組&苦笑
ケイト「?」怪訝
フィン「…こっちの話さ」ふっ&微笑
息を漏らしながら笑い、そっと頭を撫でると…心地よさそうに目を細めて満面の笑みを浮かべた。
そして…共に家でまったりしていた。
のだが……
ハク「わう!!」
ケイト「ん?…ハク?」うとうと←まどろんでる
「わん!」はっはっはっ←尻尾を激しく左右に振る
フィン「瞠目)…まさか;」
ハク「ばうっ!」俺の嫁っ!
「わうっ!」私の夫っ!
『!!?;』ぎょっ!!&瞠目
ケイトの神獣達が、自身の伴侶を次々に連れてきた…
恐らく…昨晩の寝屋の声が、神獣の家にまで聞こえていたのだろう……;
まあ…仕方のないこと、なのかな?;
アイズ「ケイト…大丈夫?」
ケイト「なんとか…大丈夫;」
アイズ「ゆっくり休んでて」
ケイト「ありがとう^^」
ベッドに横たわったまま布団をかけられた状態で笑うケイトに
アイズはベッド横の椅子に座って寄り添い、そっと手を握り返していた。
フィン「…・・」イラァッ!!
この嫉妬は…僕の身を何度も狂わせるものだ。
しかし…それさえもが愛しいとも想える。
愛しい存在が生きている間にしか…味わえないことなのだから。
一度喪ってしまえば…抱くことさえも、叶わなくなるのだから――