第54章 市民カード
ケイト「実は…」
フィン「うん?」
ケイト「頼っても…いいんだよね?」
フィン「何を今更。いいに決まっているだろう?」微笑
ケイト「……怒らないって約束してくれる?」
フィン「…ああ。内容にもよるけどね」
ケイト「……実はね……
始祖神の闇…終末神との最初の対決の時にね?」
フィン「うん」
ケイト「あの時点で…精神は死んだんだ。
本来なら、そのまま一生死ぬまで目を覚まさないはずだった。
でも…ノアールとブランシェの精霊寵愛のお陰で蘇れて…そのお陰で、目を覚ますことが出来た。
で、ノアールとブランシェが「力を貸してあげる」って言ってくれた時…←1453ページ参照
どうあっても生き永らえさせたくって、ほら、皆と一緒に生きたいって私思っててね?
その為に、2人が精霊と同じ寿命になるよう一度術式を組んじゃったわけで……」
フィン「?何が言いたいんだい?」眉顰め
ケイト「で……もうすぐ寿命なの;」
フィン「!!?;」
ケイト「実は…今月中に死ぬみたい。
どうしよう?助けて;」たらたら
フィン「何でそんな大事な話を話さなかったんだ!!!?;」だんっ!←傍にある机を左拳槌で叩く
ケイト「ごめんなさい!!!;」ビクゥッ!!←身を強張らせる
机の近くにある3人掛けのソファー
抱き締め合っていたのはその上で、今も向かい合っている。
つい先程まで、僕から見て右後ろにティオネがいて左腕が引っ張られていたわけだったのだが…
今は中央に僕とケイトが向かい合い、未だ抱き締め合っている状態だ。
机は僕から見て左側、ケイトから見て右側に位置している。
フィン「いや…力になると言ってた際に具体的に確認を取らなかった僕も悪いわけだが…;
それよりも…5000年一緒に居る間、いつでも打ち明けられたんじゃ?;」
ケイト「うん…;
実は…忘れてて^^;」
フィン「ああ。そうか…ならしょうがないね^^」
ケイト「うんうん^^;♪」
フィン&ケイト『あっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっ!^^』
フィン「なわけがないだろう!!!!?;」くわっ!!
ケイト「ごめんなさあああああいっ!!;」半泣&だっ!
叫ぶと同時に逃げようと僕へ背を向けて猛然とダッシュするケイトへ
僕は即座に背を向けた瞬間に左腕をケイトの腹に回し捕獲した。