第54章 市民カード
・神石が生まれた要因
ケイト「育児費はどうしよう…
学費に関しては全額免除してるわけだけれど」
フィン「大丈夫だ。
そこは役所仕事としてギルドに任せただろう?
研究費用に関しても既に払い済み。
後は余った分は国に返納せず、その分も込みで必要経費を払っている。
さらには市民カード発行に伴う『神の力』の消耗が激しい。
維持で治りを早くする機能も付け加えた結果、より恒常的に使わないといけないように…」
せっさかせっさか
つらつらと述べていく中、ケイトは返事も無く何やら作業に勤しんでいた。
フィン「…人の話を聞いているのかい?;」
ケイト「できた!神石!!」ぺかーっ!!←心底嬉しそう
フィン「また悩みの種を!!!」くうっ!&がぁんっ!!←机を拳骨で叩く
ケイトが言うには、様々な機能を補う予備電源として必要不可欠だとのことで作り上げたそうだ。
たとえ抜かれたとしても無限大ではない為、悪用もそうできずに何も出来なくなるとのこと。
そもそも勝手に取ろうとした時点で国に張られてある結界の機能により硬直、と同時に防衛隊に通報されるのでできはしない。
その為、神石を設置し続けることを採用した。
後に…雲王国エリアの役所には、冒険者の初心者達が集うようになり…
そこを抜けた者達は一人として怪我をすることもなく、非常に有用かつ役立つと有名になった。
しかし結界を通り抜けできない人は受けられない為
全く同じ役割を持つコクーン役所支部がオラリオにでき、受けれるようにした。
それらに伴い、携帯や雲クッションのこともあり…
冒険者の迷宮での生存率(生還率)が100になることへ、大きく貢献したという。
五体不満足になった冒険者もまた、再生医療で元通りに治り復帰できることへ繋がった為…
それらに密接に関わっていたコクーンは、皆から大きく評価されることになった。
と同時に…ひいてはケイトの発想性、独創的なアイディアの数々をいたく称賛されることへと繋がる。
国からの贈り物制度や休め制度に関してもまた同様であり
『99%の努力と1%の閃き』の代名詞だと民衆からは口々に囁かれ、ケイトの評判はうなぎ登りになっていった。
ケイト「…私…人の上に立つのに向いてないと思う…;」不安気
『どこがだっ!!!』
ケイト「だって厳しく当たれない;」