第54章 市民カード
・もしコクーンで仕事日に風邪や病気を患っていた場合…
ケイト「休め!!」
「え?」
ケイト「なにがなんでも是が非でも止めろ!!
悪化のもとだ!死ぬぞ!!!」
「…大袈裟な;
自分で危なくなったら病院に行くから
ケイト「却下!!
見舞金制度にするから!
9割国が払うから休め!!入院だ!」
「…え?」
フィン「風邪でもかい?」
ケイト「無論だ!(かっ!!)
移る可能性が高まる」
「何でも?」
ケイト「しっかり休め!
自宅療養がしたい人は申請すること。その場合入院費はとらないから!
でもいっそ全額負担の方がより治療に専念しやすいかな?」
これが、後の治療場の発端だった。
より来訪人数が増えたのは、観光客だけのせいではない。
・市民カードについての補足
ケイト「ちゃんと領収書を貰うようにね!
お金を使ったということの自覚をお忘れなく!!」
ケイトによって領収書がコクーン全店に生まれ…
後に、家計において赤字か黒字かを見分ける手助けとなった。
・いじめを受けていた際
「この子が壊した!」
「違う!僕は壊してない!
ほら!!」
「こいつだけは裏切らない」とばかりに白く発光しており、それだけで無罪が証明された。
後に…甘えられない環境を憎んでのことだったらしく、いじめられていた子もまた長男として甘えられず事故で家族を失い孤児となったことを打ち明けた。
2人のいじめっ子と1人のいじめられっ子は教会施設にてシスターに想いを吐露と共に受け入れられ、抱き締められる中で涙を零す姿が見られた。
その3人は誕生日が近いこともありトリオを組み、義兄弟の杯を交わしたという。
余談だが、色違いのシートを被せた所で発光色は変わらない。
一切他の色に染まらない理由は、市民カードに込められている『神の力』に他ならない。
市民カードを生み出すことはケイトや僕がおらずともできる。
というのも…魔力が封じ込まれてある魔石ならぬ、神の力が封じ込まれてある神石を設置することで可能となった。
徐々に周囲の神聖な澄んだ気を吸収しつつ蓄積し、神の力として蓄え続ける代物だそうで…
「今後二度と作れない」とケイトが言い切るほど複雑な作りで、もう忘れたいと言い出すレベルのものだ。
類を見ない重要物として、警備が目に見えて厳しくなった。