第54章 市民カード
ナァーザ「…何をやってるの?;」困惑
フィン「う~ん…君達のそれに、どうやら感化されたみたいだ^^;」
ケイト「うええええええええん;;;」ぼろぼろ
ミアハ「何やら感慨深くもあったようだが」
フィン「ケイト自身、そのような事態に陥ることさえも無かったからね。
こと人相手においては一度さえも無かった。
僕達と出会うまでは、ね。
だからこそ余計に…ああいう場面に遭遇すると、初めて受け入れてくれたり、大切にしてもらったり…
そういうことが想起されて、喜びや嬉しさに押し潰されて…気付けば嬉し泣きしているという感じだそうだ」
ナァーザ「もう咽び泣いているけれど;」汗
ミアハ「中々に感情豊かだな。
昔の頃はもっと抑えられていたと思うが…
やはり今世で得た苦難の連続がそうさせるのであろう」微笑
フィン「ああ、そうだね」微笑
そうして落ち着いた後…本契約を果たし、ディアンケヒト・ファミリアへの借金も無くなったという。
それに加え、ミアハ・ファミリアは有名になった。
再生医療の初の被験体であると同時に、一か月も経たない内に修業空間の異空間を利用して培養の加速に成功。
後日、手術で元通りに繋ぎ合わせられ、拒絶反応もなく元通りに動かせる上に神経もあることが確認された。
という事案からである。
神の鏡(899ページ参照)にも取り上げられ、異常なまでに有名となった。
その結果…再生医療が日の目を浴びるや否や、五体に異常をきたした冒険者達が殺到した。
言うまでもないが、この医療機関には『それまで特別学び舎にある医療研究チームへ属していた人達』が配属されている。
研究をしつつ実務を手伝うという方針で、日夜研究し続けたいという人も数多くいる。
その道の専門なので、診療などお茶の子さいさいなのだそうだ。
勿論続けば身体を壊すので休暇もいつでも取れるようにしており
その為、休みと仕事のバランス調整を取る体制は既に確立されてある。
それが評判を更に呼び、千客万来となるのだが…それはここでは割愛しておこう。