第8章 死闘と目覚め
ケイト「まずは魔力経路の再確認」
フィン「魔力経路?聞いたことのない言葉だね」
ケイト「私のイメージだよ。魔力の通り道って意味」
『ああ(なるほど』
ケイト「魔力はどこから流れ出て、魔法を使うにしてもどのようにして体内から出ていくのか。
全身に張り巡らされた魔力の通路を拡げて活性化させるイメージ。
通り道を大きくして、より動きを鋭く、強烈なものへと変えていく。
毎日続けていけば、もっともっと強くなれる。
こればっかりは鍛練しかない。
第一段階目と第二段階目で、動きに対して『点』や『線』じゃなく、『流れ』を意識して『動き全体』を捉えるっていうイメージを養ったと思う。
それと同じ感じのを、体内に対して向ける感じ」
フィン「魔力を感じ取り、なおかつ全身のその流れを支配する。か」
アイズ「…まだそれ(魔力の動き)まで噛み合わせるのは難しい」
ケイト「それらが同時に全てできれば、さらに加速させれる。
アイズみたいな格上相手に、あれほど渡り合えたのが実証だ」
『……』こっくり
その言葉に、私は深く頷いた。
あれらの動きは全て、経験だけじゃ無理なのはわかっている。
ケイト「それができた後は、四段階目として魔力をさらに圧縮して密度を上げていく。
魔力は自然に器から余った分は分散されるから、それを無理やり体内に留める修業でもあるね。
それに伴って密度が上がって制御が余計に難しくなるから気を付けてね。代わりに効果は凄まじく上がるよ。
私が精霊とし続けてたのはここ。
三段階目としようか迷ったけど流石に無理。三段階目だけ多過ぎるし^^;
そんでもって、最後の五段階目は集大成。
必要に応じて身体の動きと魔力の動き全てが噛み合うように自然と出す。
白く発光する『超高密度の魔力』を瞬時に、魔力の器となっている『溜まり場』と一瞬で繋げて、その拡げた道を通して0.000000001秒以内が目安となるよう、意識した瞬間できるようになること。
実は私、最近できるようになったんだ^^
それができるだけでも防御力がものすんごく高くなって…
ってあれ?二人共どうしたの?そんな遠い目になって;」
アイズ「今でさえきついのにさらに難易度が上がった…」
フィン「雲を掴むような話だね…」
最後まで頑張ろうと、強く想った。
修業の道は長い――