第54章 市民カード
ケイト「魔神への封印を見張る『守り人』にする為とは言え…フィアナには酷なことをしてしまった。
擬神化された存在であることには違いないが…
死者の勇猛果敢な魂が集結し、一つとなりて至った神だ……
ちゃんと皆に教えたはずなんだが」
ウラノス「忘れて然りだ。
過去に一度だけ言われた言葉を覚えておるのはそういないだろう」
ケイト「ははっ。違いない^^;
魔神も、肝心の闇の念も祓われたことで正気に戻った。
ついさっき魔界から天界へ解放したが大丈夫だったし。
大神様からも太鼓判を貰って、フィアナも無事魔界から下界へ連れ帰った所だ。
神を封印する為に生み出した魔界は消失。
後、残されたのは…残された問題は、迷宮だけなんだ。
…改めて言う…
私の不始末だ。
だから私が付けさせてくれ。
思い出すのが遅くなって済まない、ウラノス。
どの面下げてって思うよな…?
もう縛られる必要もない。自由になって欲しい」
ウラノス「断る」
ケイト「………………
はあああああ!!!?;
いや!;何でさ!?;」
ウラノス「貴様…ウレイオスが何を言おうが譲る気はない」
ケイト「いや、だってこっちが犯した問題でしょ!?;」
ウラノス「またそうやって抱え込む気か?」
ケイト「え?いや、だって」
ウラノス「だっても何もない!
とうに知っている。
お前がいなくなった理由も、闇に徐々に蝕まれていることも。
それでも…頼るのを待った。
だが貴様と来たら何だ!?
自分の問題は自分で解決すべき、人に頼るのは迷惑、これ以上負担かけられない、愛する者だからこそ大切にしたい
ケイト「~~~~~っ;」←矢継ぎ早の言葉に吹き飛ばされかけている
ウラノス「それらの試みは大いに結構!
だが…それでお前は何を為した!!!?
問題を先延ばしにするばかりか死しただけだろうが!!!」
ケイト「おっしゃる通りで!!;」たじっ!
ウラノス「…役割を分担しろ。託せ。
お前が発端であろうが、これは私の役割だ。
だから譲るわけにはいかん。
罪滅ぼしだとしてもだ」
ケイト「…」
ウラノス「…話はないと言ったのは、そういう意味だ。
黙って頼れ」
真剣な表情での言葉は、「同じ轍を踏む気か?」とも聞こえる。
と同時に、ロキ達の反応が想起された。←1159~1164ページ参照