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Unlimited【ダンまち】

第54章 市民カード





ケイト「踏破した所で迷宮を殺せないのがわかった。
全体が生物なのだから、全体を同時に殺さなければ無理だとも。

それが明かされ、同時に意思ある異端児の存在を受け入れた。


それでもなお――代わらない理由は何だ?」

ウラノス「話はない」

ケイト「お前に無くとも私にはあるんだよ。


今地下にあるあれは………

迷宮は…魔界からの置き土産だろ?」
ウラノス「!!」瞠目

ケイト「人間を絶滅する為、神々が魔神を魔界へ封じた際に起きた事故。

神々がこの下界へ降りた1000年前…
それよりも遥か昔、ゼウスが人間へ子を残した2830年前よりもさらに昔……5000年前に遡る。


ここ下界…もとい現界の裏にあたる。
そこへ魔界を作ったのは他ならぬ私だ。

地獄のすぐ横に位置するわけだが…あいつのことをやっと思い出したんだよ」

ウラノス「…だとして…何故私がどかねばならない」


ケイト「……知っているだろ?

闇に堕ちた神、魔神が生み出した『地上の者全てを殺す為の殺戮兵器』、魔物。
それを全身が消滅するまで産み出し続ける自立稼働生物兵器――それが迷宮だ。

周囲及び侵入者の魔力を僅かずつ吸い取り、それを下に魔石を有した怪物を産み出す。

それの成れの果てだろう。


神々を怨み、全てを憎み、闇に飲まれ、暴走した…哀れな魔神。
その負の念は私に移り、討伐もとい封印と引き換えに…終末神を生み出すもととなってしまった。

封印した際にはうまく取り繕ってったんだがな…大丈夫だと」瞑目&ふっ


ウラノス「ああ…今でもよく覚えている」

ケイト「徐々に浸食されて…それでも2200年はもったんだが……

それ以上は耐えられなんだ」苦笑


そして2800年前の転生へと繋がる。←291~293,618ページ参照


それまでの様々な想いもまた心中へ去来し俯く中、祭壇の上にある火が静かに揺れた。

フェルズは何故か沈黙を保っていて動かなかった。


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