第54章 市民カード
ケイト「よぉ~ウラノス。
相も変わらず堅物だなあ^^(にこにこ)
たまには息抜きしてこいよ」
ウラノス「必要事項だ。
ここを離れれば、再び迷宮は混沌(古代)の時代へと遡る」
ケイト「じゃあ分身作るよ。
ここを作って、フィンとの出会いの場にしてくれた感謝も込めてさ。
だから、骨休みに来い!
そこにいるメイジ(魔術師)…フェルズも!
もう…隠し立てする必要もないだろ?
異端児も無事受け容れられた!
迷宮が生物だと明かされたし、コアも無い理由は全体が生き物だからだともさ…
当面上は、変わっても問題はないはずだ。
お前らの人生だ、きちんと謳歌しろ!
余計なお世話かも知んないけどさ」
ウラノス「……安易な提案はよせ。
迷宮(ダンジョン)は巨大な生命体。
意思も無く、ただ侵入者を排除するものでしかない。
私が日夜祈祷を捧げることで沈静化を図っている。
いや、図っていたとしてもなおの死亡率だ。知っているだろう?
ただでさえ迷宮から産み落とされた怪物(モンスター)は、迷宮の手先として冒険者を殺すよう本能づけられている。
異端児という意思を持った異例がいるが、また出続ける可能性もある。
私がここを分身に任せるとして、怪物が増えない道理はない」
ケイト「建前はよせよ」
ウラノス「!!」
ケイト「携帯と雲クッションのことは知っているだろ?
随分と周知しているし、一パーティーに一人は付けるようになっている。
携帯にも緊急離脱機能も付けられたし、治療院への緊急搬送機能もある。
ギルド支部の役所も完成した。
修業空間の鍛練場も付けられたし、より発展していくだろう。
戦力としても、武器や防具に頼らずに生き永らえられる手段を確立している。
冒険者の生存率はぐんと上がった。
唯一、初心者のを除いて。
その為のギルド支部で、付け加えた機能でもある。
さてと、前置きはこれぐらいでいいだろう。
もう一度言うぞ?
お前が今しているのと全く同じ祈祷を捧げ続けることができる分身をこれから用意する。
問題なく、『今まで通り』迷宮を封じ込める。
それでもなお断ろうとする理由は何だ?」真剣