第54章 市民カード
他にも…赤と白の光について、もう一例付け加えられた。
「嘘を付けば赤に光る」「付いていなければ白に光る」というものだそうだ。
また、同様に情状酌量の余地あれば光らない事態もあるらしい。
何でも…優しい嘘の場合は黙認するとか。
誕生日でのサプライズ然り、死別の間際の会話での大丈夫だと元気付ける言葉(本当は大丈夫じゃない)然り。
人生を寄り添う相棒として、ご愛護を受けることとなる。
ケイト「いつもありがとう。
はい。よかったら受け取って。
無料券」
エイナ「ええ!?;
そんな…悪いです!;」
ケイト「いいからいいから。
ただの無料券じゃなくって、無料歓待券だから」
エイナ「ええ!?益々貰えません!!;」
ケイト「婚姻手続きとか、テイマーの手続きとか色々手伝ってくれたじゃん!
心労とか労力とかかなりいっただろうし。気持ちとして受け取ってくれ」ぎゅっ!
強引に手渡しするケイトに対し、エイナは心底申し訳なさそうに「ありがとう」と低頭平身していた。
ミィシャ「えー;
いいなー、エイナー」
エイナ「!ミィシャ…」
ケイト「大丈夫だよ」
『?え?』
ケイト「それ、8人まで行けるから」
次の瞬間…エイナ一人に対してギルド員達の視線が殺到した。
と同時に…誰が行けるか、殺伐とした眼で互いを牽制し合っていた。
エイナ「あの…;やっぱりこれ…;」
ケイト「息抜きの時にでも使って!^^
んじゃ」
エイナ「ええええええええええ!!!!?;
(わ…私は…一体どうしたら?!・・;」半泣き&震え&おろおろ
ゴゴゴゴゴゴゴゴ!!!←エイナの背後のギルド員達の『音も無いプレッシャー』
チケットを両手で掴み震えるエイナに対し…
言わずもがな自然とロイマンとミィシャの枠は埋まり、残り5人の枠をかけた戦いが…今始まる!!
ロイマン「今日の仕事をより多く、かつ的確に終わらせた者にのみ権利が与えられる!!
わかったな!?」
ギルド員全員『おおおおおおおおおおお!!!!』拳を挙って振り上げる
エイナ「私の…休日は?;」半泣
ベル「!;何ですかこの熱気!?;」ぎょっ!;←帰還してきたばかり
エイナ「ベル君助けてええええ;」半泣&縋←藁に縋る想い
ベル「ええええええええ!!!!?;」
その頃、ケイトは地下へ着いていた…