第54章 市民カード
エイナ「それにしても疑問が一つあるのですが…」
ケイト「ん?」
エイナ「何故、コクーンをオラリオの上に?」
ケイト「そりゃあ…同盟結んでるし、有事の際にはいつでも駆け付けられるようにしたいから?」
エイナ「お心遣いありがとうございます^^;
所で…今日はどのようなご用件ですか?」
ケイト「えっとね。
いっそコクーンにもギルド支部を作って役所仕事をしてもらいたいんだ。
空中都市の領民、つまり一人一人に市民であることを示すカードを作ろうとも思っててね。
戸籍も込みで」
エイナ「ああ!それは素晴らしい試みですね」微笑
ケイト「犯罪履歴が見れるようにして侵入不可とかなんとか」黒にやり
エイナ「それは…空中都市だけでお願いします^^;」
ケイト「わかった!
市民カードのを冒険者になればギルドカードに変えて!
簡易版ステイタスが見れるようにする!でもって初心者にレクチャーも試みる形で迷宮と全く同じものを作ってみる!」ぐっ!
エイナ「ええ!!?」
ケイト「初心者用迷宮だから、18階層までにしておくよ」
エイナ「でもケイト氏!
13階層以降はLv.2です!
Lv.1になってないとただでさえきついのに…」
ケイト「大丈夫だ。考えがある」
エイナ「…興味があるのですが、聞いてみても?」
ケイト「うん!
最初は怪物との鬼ごっこだよ。
迷路感覚で、なおかついきなりモンスターパレードに遭遇する件も込みで慣れさせる目的で入ってもらう。
即座に相手の動きを避けたり、見ると同時に動けるようになるまで武器は持たせない。防具は付けてもいいけど。
その代わり身のこなしや武器が無い状態での立ち回り、いなし等の戦闘時に必要とされる技術の技巧が向上する。
最も失いやすいのは物体、つまりは武器や防具だ。
Lv.の上昇に合わず壊れて無くなることもあるし、紛失する状況もある。
例えそれらが無くても生き永らえさせる目的で鍛練を積ませる。
逃げ道の確保の仕方や周囲への目や意識の向け方、距離を感覚で捉える精度の向上。
それらが終わった次になってから武器などの扱い、防具を身に着けた上での動きに慣れてもらう。
ある程度防具は動きを束縛するから、それでも全身の力を自在に扱えるようになってもらわないと話にならないし」